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「ペアン」 「頭骨結合終了」 「3号糸ふたまる、それと鉗子用意」 「血圧低下」 「昇圧剤10mm投与」 「バイタル正常に戻りました」 「頭皮の縫合終了」 「バイタル、脳波共に異常なし」 「術式完了」 「みなさん、お疲れ様でした」 「まだよ。さ、サンプルをこちらにちょうだい」 「休まないのですか?」 「ふふふ。格好の研究素材を目の前にして休んでなんていられないわよ」 「・・・・・・そうですか」 「あ、事後処理はおまかせするわよ」 「わかりました」 秘密理行われた非合法で非人道的な手術が終わった それはおよそ似つかわしくない田舎の診療所で行われた 雛見沢症候群 ある種の寄生虫が引き起こす一連の症状の総称であり、その実体は謎に包まれている そして、今行われた手術は、その全容を明らかとするために必要な事だった そう、それは理解している 医学の発展のために、犠牲はつきものだ だが、手術室からICUに移され、目の前で寝台に横たわるのは10に満たない少女だ 彼女は雛見沢症候群のキーとなる存在で、村に伝わるオヤシロ様信仰でも重要な位置にいる 古手梨花。それが彼女の名である 彼女が危険を承知で身を差出してくれたのは、親友のためである 北条沙都子。雛見沢症候群末期症状。L5と呼ばれる状態にありながら生存している稀有な被検体 と言っても、亡くなるのはもはや時間の問題だった そこに、思いがけない提案があった それも梨花当人から提案されたものだった 鷹野三四。名目上、わたしの部下であるが実質的には上司である わたしは危険性から反対したのだが、彼女が賛成したのならば是非も無かった こうなれば全力を尽すまでと思い、主治医として手術を行った 雛見沢症候群の分野では、鷹野さんが第一人者であるが「手術」となれば私の方が上だったからだ そして、その手術も無事に終わった 難手術ではあったが、もともと成功率は高かったため当然の結果ではあった とはいえ、久々に味逢う達成感は心地よかった ―――それから二日。ICUから一般病室に梨花を移す 「みー。たいくつなのですよー」 「まあまあ古手さん。今日一日のしんぼうです。今夜一晩様子を見て、問題なければ明日にはお家に帰れますから」 「入江も大変なのです。目の下にクマさんがいっぱいいるのですよ?」 「え?ははは・・・、人手不足ですから。それに、古手さんの身に万が一の事があったら大変なことになりますからね」 「――それでで入江。沙都子の方はどうなの?」 和やかだった雰囲気がガラっと変わる そう、時々彼女は普段からは想像もつかないほど大人びて見える時がある 「――まだ分かりません。鷹野さんの研究成果待ちとなります」 「そう」 子供とも大人ともつかない瞳に陰が差す。まずい、心配させたか? 「い、いえ、大丈夫ですよ。鷹野さんは優秀ですから、きっと治す方法を見つけてくれるはずです」 「みー。入江は何もしないのですか?」 「え、私ですか? ははは、私はちょっと小器用なだけで、鷹野さんの足元にも及びませんよ」 「そんなことないのですよ? 入江もやればできるのですよ?」 「ははは。ありがとうございます」 期待してくれるのはいいが、所詮わたしはお飾りだ。入江診療所の入江所長と言うのも肩書きだけだ 配属当初は、己の待遇に気づかず単純にはりきっていたが、、 何年も経った今、力関係がハッキリし、自分がただのお飾りであると自覚してからはそんな気にはなれない 「―しない――と――やっぱり無理――か・・・・・・」 「え、古手さん? 今何か言いましたか」 「みー、なんでもないのですよ」 「そうですか? それでは私はこれで。何かあったらすぐにコールしてくださいね」 「わかってるのですよ」 病室を後にして、仮眠室にむかう。本当なら自室に戻りたい所だが、万が一の急変に備えるために仮眠室で眠ることにする 常用している睡眠薬を取り出す。医者の不養生もいい所だが、効率よく眠るためにはしかたない それにそんなに強い薬でもないから問題はない 深夜 物音に気づき目を覚ました コールではない 時計を見ると22時を回っている この時間帯は、当直の看護婦と入院患者を除いて誰も居ないはずだが? ゴソゴソと起き上がり、ドアをそっと開け、廊下に出る 廊下の奥、事務室の方から気配を感じる 足音を忍ばせドアに近寄り、少し開いた窓から覗いて見る 薄明かりの中、良く見えないが看護婦のようだ それともう一人、スーツ姿の男 窓越しに男女の激しい息使いが聞こえてくる どうやら情事にふけっているようだ 不謹慎なと思いながらも、目が離せない 恥ずかしい話だが、わたしはこういう事に慣れていない 研究畑に生きて、忙しい現場で立ち回る日々をすごしてきたため経験がまるで無いのだ ここ雛見沢では、暇とまでは言えないが、かなり時間はあった。だが、相手となるような人が居なかった 看護婦は居るが、年上だったり、若いことしかとりえの無いような人ばかりで、食指をそそることは無い 鷹野さんは美人だが、あの猟奇趣味にはついていけない。何よりも上司であり下手な事をして、機嫌を損ねるわけにはいかない ここの職場は別に恋愛禁止とかそういう規定はない。なら見なかったことにすれば良いが、気分的に面白くない 邪魔までするつもりは無いが、誰と誰なのか確認くらいしておこうと身を乗り出し覗き込んで見る あれは――鷹野さんと―――トミー? 富竹ジロウ 彼はわたしと気が合う、数少ない友人だ 私は医療。彼は訓練。内容は違えど、仕事に従士して色恋沙汰とは無縁な生活を送ってきた そのせいだろうか? 文系と体育会系の水と油でありながらも親友とも呼べるほどに仲良くなったのは ありていに言うなら、童貞仲間であり、奇妙だが確かな友情があった。あったと信じていた だが目の前の彼はなんだ? 彼が東京から雛見沢に通う理由付けのために、カメラマンを名乗ってるのは知っている そして、理由がそれだけでは弱いので、鷹野さんと付きあうことでカモフラージュしてることも知ってる そう、カモフラージュ「美人看護婦に片思いしてる旅のカメラマン」そういう「設定」のはずだ 壁に両手を手を付け、こちらに腰を突き出した鷹野さん その鷹野さんに覆い被さるようにして腰を振るトミー 馬鹿な――。こんなことはありえない。 だって、トミーはわたしの仲間だ。そう仲間じゃないか。なのに何故? 抜け駆け 嫌な単語が頭をよぎる。違う違う違う。彼はそんな奴じゃない。 目の前の光景を否定するのか? ありえない。そう、ありえない。 焦燥し狼狽する。だが、視線だけは外れない、外せない、 そんなわたしの葛藤を無視して、二人は情事を続ける 「あんっあっあっ―――。んっ、ああっー!」 鷹野さんの口から、普段聞く事の無い嬌声が漏れる 「いいわジロウさん!。さ、もっと! そう、そこよ! あんっ!!」 「鷹野さん。行くよ!」 「あん。ダメよ、三四って呼んで」 「ああ。そうだったね。三四さん、行くよー!!」 激しく腰がふるトミー。それにあわせて痙攣するように身を震わせる鷹野さん SEXとはこんなに激しいものなのか? 医者としての知識はある。それにビデオも見たことがある だが、目の前の光景はそれらを凌駕する 二人の情事も絶頂を迎える。同時にわたしも絶頂を迎える。 しばし放心。ふと手を見る。白く生暖かい液体が付着している いつのまにか、わたしも自慰行為を行ってたらしい 廊下に座り込んだわたしの背中越しに、二人の楽しげな会話が聞こえる ワタシハナニヲヤッテルノダロウ? 惨めさと羨ましさが入り混じった複雑な感情に揉まれ考えが纏まらない 鷹野さん――トミ――。いつから? 何故ここで? なぜトミー? わたしは? 避妊は? 後始末は? カメラは? 「じゃ、ジロウさんまたね」 「研究の続きかい?」 「そうよ。良い気分転換になったわ」 「気分転換だけなのかい?」 「うふふ。ジロウさんも言うようになったわね――クスクス」 「あははー。―――僕も一応付き合うよ」 「あら、研究成果がそんなに気になるの?」 「それもあるけど、せっかく来たんだ、もう少しいっしょにいたいと思ってね――ダメかい?」 「クスクス、甘えん坊ね。いいわよ、じゃいっしょに行きましょう」 考えは纏まらず困惑したままだが、状況は変化する 部屋から二人が出ようとしている。このままでは見つかってしまう とっさに、角を曲がりつき当たりの病室に入り隠れる 病室のドア越しに二人が遠ざかるのが分かる 二人の気配が無くなったのを確認して胸を撫で下ろし、側にある椅子に座る トミーが裏切った 興奮も多少治まり、少し冷静になると抜け駆けされたことへの怒りが起きたが、追いていかれた孤独感も大きく、 失望と羨望が入り混じる。 そして、やり場の無い苛立ちが頂点に達し、思わずバンと机を叩く 「うっ・・・ん」 誰かの吐息が聞こえ、ビクッっと身を震わせ、全身の血が引くのを感じた ここは病室。誰かいたのか? 慌てて立ち上がりベットを見ると、そこには黒髪の少女が横たわっていた 「梨・・・花・・・さん?、いえ、これは――そのぉ・・・」 まずいところをと思い、慌てて弁解しようとするが、少女に変化は無い どうやらぐっすりと寝ているようだ 再び胸を撫で下ろす ふと自分の姿を見ると、手にはまだ粘り気が残り、ズボンも半脱ぎ状態だ こんな姿を見られたら何もかもが終わるところだった 備え付けのタオルで手をふき、ズボンを履きなおす そして、起こさないように病室を出ようとしたとき、梨花が寝返りをうった 驚きながらも、苦笑し、掛け布団を直そうとベットに近づく 「やれやれ、風邪引きますよ―――っと!?」 動揺してたためか、躓きベットに倒れかかる。梨花ちゃんをつぶさないようにとっさに手をつく 危ない所だったが、どうやら起こさないですんだようだ 溜息をつき、身体を起こそうとしたとき、ふと、甘い少女特有の香りに気づく 同時に本来、今は目にしないはずのモノが目に入る それは幼いながらも女性特有の器官。鷹野と違い毛は生えてないものの男性には存在しないものだ 彼女には念のため手術着を着せたままだった。そのため、寝返りの拍子か帯が解けて、半裸を曝していたのだ 慌てて態勢をもどし、帯を手に取り、服を着せようとする とっ、ぷにっと肌に手の甲が触れ手が止まる 何を考えてる京介入江? 先ほどの光景が脳裏にフラッシュバックする。少女とはいっても女性の裸体だ カーテン越しの降り注ぐ、月明かりに浮かぶ白い肌はなんとも言えない魅力を放っていた 友人に先を越されたくやしさ。未だに経験の無い自分への焦り この時のわたしはどうかしていた もしかするとL3くらい発症していたのかもしれない ゴクッと唾を飲み込む 帯から手を離し、ベットから立ち上がると、ドアに近寄り内側から鍵をかける 白衣のポケットを探り、小さな錠剤を一つ取り出す 大人にとっては弱い薬だが、子供には十分な効き目がある 水差しを手に取り、咳き込まないように注意しながら、そっとノドに水と共に流しこむ 手を取り、じっと様子を見る 寝息に変化は無く、脈拍に異常も無い しばらく間を置き、腕を軽くつねって見る 僅かな反応はあったが、起きる様子は無い そっとお腹に触れて見る 診察の時や手術の時に幾度と無く見て、幾度と無く触れたことがある だが、それらとはまた違った感覚がある それは恐らく、今彼女を、患者としてではなく、女として見ているからだろう そのまま手を上半身へとスライドさせる ふくらみの無い胸の上に動かした手に心臓の鼓動が重なる 手を乗せたまま顔を近づけ、思わずかわいらしい乳首を舐める 酸味を含んだ塩味だったが、何故か甘く感じた しばし、その新鮮な感覚を堪能した後、手をお腹へと戻し、さらに下半身へと動かす 秘所を通り抜け、足まで手を動かすと、柔らかなふとももを掴み、股を開かせる このままでは見え難いので、自分もベットの上にあがる 幸いな事に、ベット自体大きいので動き回る余裕は十分にあった 知識としてはあったが、実物を見るのは初めてだった いや、正確には初めてではない、医者として診た事は何度かある だが、動機が早まり、自分の下半身に血が集まるのを感たのはこれが初めてだった 落ち着け KOOLなれ! 入江京介!! さっきと同じく、しばらく手で弄ったあと、顔を近づける 良い匂いとは言いがたい香りのはずだが、何故か鼻を背ける気になれない はっきりとしたスジに沿って、下を這わせる 汗とは違う、形容しがたい味がする これが愛液だろうか? 「んっ」 梨花ちゃんの口から吐息が漏れる 起きたかと一瞬身構えたが、それは杞憂に終わる そのまま無心で舐め続ける。幼い身体がそれに反応して身をよじらせ、声を漏らす 感じているのか? いや、年齢的にその可能性は低い 快感ではなく、くすぐったさを感じているだけだろう ふと、鷹野さんの嬌声を思い出す わたしは経験は無い 女性を感じさせるような技術はない ましてや少女に快感を味あわせるような技術などあろうはずもない だが、目の前の無垢な少女の嬌声を聞いてみたいという欲望は治まらない どうすればいい? 男としての経験は無い。だが、医者としての経験ならある そうだ、医者としての知識に何か無いか? その時、ひらめきがあった そうだ、一つあった。研修医の時の一回しか経験が無く、あまり良い思い出とは言えないが、試して見る価値はある 女性特有の器官から、男女共有の器官へと手をずらす かわいらしい穴に指を入れようとして、ふと思い立ち、指を口に咥え唾で湿らせる そして、再び挿入を試みる 「んんっ・・・」 多少の抵抗があったが、すんなりと第一関節まで入る 指を動かし触診を始める 肛門の近くには前立腺があり、そこを刺激すると快楽を感じる これは男女共有の反応であり、直腸検査を行うときは、前立腺を刺激しないように行うのが基本である だが、今は違う、普段とは逆に、前立腺を刺激するように行うのだ 「んんっ・・あっ・・・」 触診を続け、異物がないことを確認し、前立腺の位置を確かめる あとは、刺激を加えるだけだ 「ひゃん! あっ、んんっ! やっ!」 予想以上に効果があった。刺激し始めた直後からこの反応だ 幼いながらも、女を感じさせる声に興奮が止まらない もっと声を聞きたいと、指の動きを激しくし、刺激を強める 「あ!、ああっ! やあぁっっー! ひゃんんんっ!!」 ひときわ大きな声に愕き、手を止める 刺激し過ぎたか? 目が覚めたかも? 一瞬蒼ざめるが、それも杞憂に終わる 火照った寝顔に安堵した時、腕に伝わる生暖かい液体と、それが放つ異臭に気づく 「おやおや おもらしですか」 思わず言葉に出る 医者をやってると汚物に触れる機会は多く、他人の汚物を被っても平気ではある だが、だからと言って不快感がない訳ではない、嫌なものは嫌なのだ しかし、これは違うようだ。普段なら平然と後始末を始めるだけだが、今は違う 理性ではなく本能が反応する 「・・・・・・・・・」 鼻をつく不快なはずの匂い。だが、今はそれが異常な興奮を引き起こす 鼻息が荒れ、中から圧迫され、窮屈になったズボンを脱ぎ下半身を露出する いきり立った愚息を、スジのままで花開いてない秘所にすり付ける 先端でなでまわすように、スジに沿って上下させる 火照ったまま寝息を漏らす少女の顔が、月明かりに映し出される それは、いつものかわいらしさとは違い、少女にはありえない艶やかさを感じさせるものだった 興奮がさらに高まる。高まった興奮は、こすりつけるだけではおさまりがつかない 入れたい それが本音であった だが、僅かに残った理性がそれを拒否する 彼女は巫女であり、巫女には処女性が大事だと聞いた事がある わたしにそれを散らせる資格など無い それに、今更だが、超えてはいけない一線がある 本能と理性の間で葛藤し、身もだえする 入れたい、ダメダ、デモ入れたい 「くっ くーっあっああっあああああ!!」 ダメダダメダダメダ、モウガマンデキナイ 手で愚息を押さえ、狙いを定める 最後に残った理性で位置をずらしもう一つの穴へと目標を変える 「ひぎぃ!」 梨花から嬌声とは違う口篭持った悲鳴が漏れる だが、それに構わず腰を振りつづける 幼いからだがリズミカルに揺れ、呻き声からだんだんと嬌声に変わっていく 「んっ、あっ!、んんっ!! あっ うんっ やっ!」 「はぁはぁはぁ!んっ!!」 そして、わたしは絶頂を迎えた 堪えがたいほどの自己嫌悪の中、黙々と後始末を始める 最初の触診で少し広がっていたのが幸いしたらしく、あれだけ激しくしたのに裂けてはいないようだ 欲望のはけ口となった穴をから、欲望の塊を掻きだす 沿え付けのタオルで全身の汗をふき取り、服を着せる 手術着とベットのシーツが塗れていたが、これはどうしょうもない 梨花には悪いが、オネショしたこととして誤魔化すしかない 年齢時には少しおかしいが、理由はどうとでもつけられる 「私は何をやってるんでしょうね――ハハハ・・・・・・」 後始末を全て終わらせて、梨花が何事も無かったように寝ているのを確認して、病室をあとにする 仮眠室に戻り椅子に座って一息つくと、止めどなく涙が溢れた 「みー。沙都子には絶対内緒なのですよ!」 「クスクス、はいはい」 「まあまあ、大変な手術の後ですから、緊張が解けてうっかりしたんでしょう」 朝、診療所を開く前の病室。朝御飯の前に一騒ぎ起きていた 予想していたことであり、予定どおりに対処する 「でもねぇ? この年で・・・クスクス」 「みー、鷹野が苛めるのです・・・・・・」 「鷹野さん。そのへんにしてあげてください。大人げないですよ」 「あらあら? 私は悪者なの? クスクス じゃ悪者は退散するわね」 「みー、沙都子に言っちゃダメなのですよ」 「大丈夫よ言いたくても・・・ねえ?」 「!? 鷹野さん!!」 「あら? ごめんなさいね。じゃ」 失言に気づいた鷹野さんは咎められる前に、シーツを持ったまま、病室を逃げ出すように後にする そして、シーツを変え、パジャマに着替えた梨花と二人っきりになる 「みー・・・」 「大丈夫ですよ、鷹野さんには私から口止めしておきますから」 「おねがいしますです。入江なら信用できるのです」 何気ない言葉が胸に刺さる 彼女はわたしを無条件に信頼してくれてる だが、そんな彼女をわたしは――劣情に駆られて・・・・・・ 「・・・・・・・・・」 「入江。どうかしたのですか?」 「え? ははは。まだ、疲れが残ってるようです。それより身体の調子はどうですか?」 「大丈夫なのですよ。にぱー」 笑顔がまぶしい。だめだ、見て入られない こんないい子を、わたしは・・・・・・・・ 自己嫌悪で押しつぶされそうだ 「それは良かったです。もう少しで検査の準備ができます。 朝食を済ましたら診察室にきてください。 そこで問題が無ければ、今日からお家に帰れますよ」 「みい。それより沙都子が心配なのですよ」 「ああ、そのことでしたら、鷹野さんの研究結果が出しだい治療に入ります」 女の子同士の友情か・・・・・・。わたしのとは比べ物にならないほど純粋なものだろうな 「入江は何もしないのですか?」 「え? あははは 何もしない訳ではありませんが、この件は鷹野さんの専門分野ですから」 「入江は優秀なのですよ?」 「ありがとうございます。でも、それは買い被りです。私なんて所詮は・・・・・・」 そう、ただの卑怯者。言い訳ばかりして保身を計る人間クズだ あんなことをしたばかりだと言うのに、当人の前で笑っていられるぐらい外道だ そんなわたしに何が出来るというのだ? 「入江」 自己嫌悪の闇に落ち、自暴自棄となった心に、凛とした声が響く 「沙都子を助けられるのはあなただけ。 鷹野はダメ。彼女は研究だけで沙都子は救ってくれない。 いいえ。むしろ沙都子を研究のために*してしまう」 「梨花・・・さん?」 口調だけじゃない、態度が違う。いや、雰囲気からして違う これは誰だ? 「今から1ヵ月後。沙都子は5度目の発作を起こします その時までに、入江。 あなたがC120を完成させないと手遅れになる」 「一体何を言って・・・」 「だから入江。自殺しないで」 唐突な言葉だった 心を見透かされたような気がした 名目だけの所長であるわたしは、自分がここにいる意味を見失っていた そんな矢先、トミーにさき越されたあせりと苛立ちから、許されざる蛮行を行った そう、わたしはすでに生きる気力を失っていたのだ 「な、何を突然言い出すんです?」 「入江。昨日のことは知ってるのですよ?」 馬鹿な!。突然ことに狼狽し、椅子から落ちる とっさに何事も無かったように振舞おうとするが、上手く行かない 「ななbなs、なんのはなしです?」 「入江。あなたには感謝してるのです。 あなたは沙都子を救ってくれる。 あなただけが沙都子を救える。 たしかにあなたは道を誤った。 でも、まだ戻れる 戻れるのですよ?」 「はは、いつ気づいていたんですか? 戻れるって? 古手さん。本当に知ってるのですか? わたしがあなたに何をしたのか? はは、なら、戻れるはず無い 天才と呼ばれた外科医、入江京介はもういない ここにいるのは、ただのクズです 生きる価値も無ければ、存在する価値も無い!!!」 終わった。何もかも終わった 終わってくれた その時はそうとしか思えなかった だから、次の言葉が信じられなかった 「入江。僕はあなたの罪を許すのです」 「え?」 許す? わたしを? 数え切れない罪を犯し、さらに超えてはならない一線も超えたこのクズを? 「入江。私はあなたの努力を知っています そしてどれだけ苦悩してきたかも 「・・・・・・」 「あなたは沢山の罪を犯しました そしてさらに、その罪から逃げるつもりですか?」 「じゃどうすれば良いのですか! わたしの犯した罪はけして許されるものじゃないでしょう!!!」 「でも、僕は許すと言ってるのですよ?」 許されるのか? わたしが? あんなことやこんなことをしたのに? 「しかし、わたしは・・・・・・」 「あーいちいち、煩いわね。 私は許すと言ってるの!! でも、あなたがこれまでに*してきた人たちのことは知らない 彼らが許すかどうかは知らないわ でも、じゃあ、その罪を償うにはどうすればいいと思う? 命を奪ったのなら、それ以上の命を助けることで償えばいいのよ!!」 さらに口調が変わる。大人びた口調から荒っぽい口調にだが、不思議と違和感が無い 独善的で断定的だが、心に響く。そうだ、たしかにわたしは多くの人を犠牲にしてきた そのわたしがここで命を断ったところで、何になる? 犠牲を無駄にしないためにも、生きて償うべきではないのか? 「私が・・・助ける?」 「そうよ。あなたなら出来る。あなたなら沙都子を助けられる。 これは決まったことよ」 心に微かに火が灯る。忘れかけていた医学への情熱を思い出す 「あなたにあんなことをしたわたしを、まだ信じてくれるのですか?」 「いったでしょ? 私は許すって でも、次はないわよ?」 「わかってます。本来なら一度目の過ちで許されないことですから・・・・・・二度はありません しかし、いつから意識があったんです? それに、決まってることとは一体?」 心は決まった。梨花がチャンスを与えてくれた いや、それだけではない忘れてたことを思い出させてくれた 「オヤシロサマは何でも知ってるのですよ? にぱー!」 「はははは、古手さんにかないませんね~」 久しぶりに自然に笑った気がする いつからだろう? 作り笑いしかできなくなったのは? 「いいでしょう。この京介入江。期待に答えましょう!」 「頑張るのですよ。ファイト!おー!なのです」 「ええ、見ててください」 いつもの無邪気な笑顔に送られて、病室を出る 部屋を出たその足で、地下の鷹野さんの研究棟に向う 考えて見ればわたしは、無駄なプライドをずっと引きずっていた それだけが支えとばかりに固執して、理想と違う現実を認められず、いつしか回りを見なくなった だが、今は違う。落ちる所まで落ちた以上もはや恐れる物は無い 土下座してでも研究に加えてもらい、全力を尽すまでだ!! こんなわたしを認めてくれる人がいる 信じてくれる子がいる 過ちを正し、道を示してくれた そして、大きな過ちを許してくれた わたしに生きる意味があるなら、それは彼女のためだ これからも苦労はあるだろう 再び絶望することもあるだろう だが、わたしも信じよう 彼女がわたしを信じてくれたように 未来に希望がある事を・・・・・・ エピローグ 「あぅあぅ。入江はとんだ変態なのです」 「そうね、あと2年もすればメイドメイド言い出すわね」 「違うのです!そうじゃないのです!」 「分かってるわよ、後で沙都子に手を出さないように釘刺しとかないと」 「あぅあう」 「何?」 「えー。それで、入江をホントに許すのですか?」 「ええ。こんな貧相な身体一つで沙都子が助かるなら、安いものよ」 「でもでも、女の子の大切なものを奪われそうになったのですよ?」 「いいの。私は空気読めない乙女チックな誰かさんと違って、結婚までは~とか甘い幻想を持ってないから」 「あぅあぅ」 「それに最後までやってないんでしょ?」 「あぅあぅ、それはそうなのですが、最後までやったのとたいして変わらない気がするのですよ」 「いいのよ。どうせ寝てて覚えてないし、いちいち細かい事を気にしてたら、100年の魔女なんてやってられないわよ」 「あぅあぅあぅ・・・・・・」 「それに、ああ言っておかないと、生真面目な入江は思い詰めて自殺しちゃうでしょ?」 「それはそうなのですけど・・・・・・ボクは納得いかないのです!」 「あんたが納得して無くても、私はしてるの」 「あぅあぅ」 「ボクは梨花の教育を間違ったんでしょうか?」 終わり
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前回 鬼畜王K1 ─Apocrypha─<外典> 鬼畜王K1 ─Apocrypha─<外典・二章> 我汝らに告ぐ、求めよ、さらば与えられん。 尋ねよ、さらば見出されん。門を叩け、さらば開かれん。 『新約聖書』「ルカ伝 第11章9節」より 蔽(おお)われたるものに露(あら)われぬはなく、 隠れたるものに知られぬはなし。 『新約聖書』「ルカ伝 第12章2節」より 悪魔でも聖書を引用することができる、身勝手な目的にな。 シェイクスピア『ヴェニスの商人』第一幕第三場より 「いい反応だったぞ、知恵。…くっくっく」 霞む視界の向こうに前原くんがいた。私は声を絞り出そうとするけれど、上手く出来ない。 私は力が抜けたまま。前原くんの腕の中で息を整えていたが、彼は私を抱き寄せて、ソファーに座る。 ちょうど、私が彼の膝の上に両足を乗せる形になった。 ――彼の顔が目の前にあった。 「だがこれくらいで満足されては困るな。まだまだ俺は楽しみたい。お前との交わりを――」 唇を奪われ、舌を入れられる。 「…んん…ぷぁ…はぁふ」 彼の唇が何度か離れても、温い吐息が吹きかけられ、それが私の思考を鈍らせていく。 それに、彼の舌と私の舌が絡まる感触で、身体の芯が蕩けそうになる。 乳首は服の上から盛り上がり、彼の華奢ながら贅肉の無い胸郭が押し付けられる度――いや、私から押し付けている――じんじんと熱を感じる。 …さっきまでの彼とはうってかわって、激しくなく、まだるっこしいほどの絡み合い。 彼は時々、唇から私の首筋へ舌を這わせる。 「…はぁ…っあぁ…んん…は」 顎を中空に突き出しながら喘ぐ。さらに肌は熱を帯び、手の先まで痺れそう。 ――気付けば、いつのまにか私は、前原くんの頭を掻き抱いていた。首筋に這う彼の舌を、さらに押し付けようとするかのごとく。 さらに、彼を離すまいと、両足を彼の身体に巻き付けていた。 そして――私の下腹部に、異常なまでの盛り上がりを見せる彼の『何か』が突き当たっていた。 「…あ…あぁ…」 私はこの時、ようやく我に返ったのです。 「わ…私…」 「くっくっく…どうした?せっかく調子が上ってきたのに、ここで止めるのか?」 唇を吊り上げ、鋭く流し目を送る前原くんがいました。私の羞恥心が戻ってきたのを見透かしたうえで、あえてそれを煽っている――。 「今のお前は、いい表情をしている。羞恥心という欺瞞で覆い隠したはずの、淫乱な本性――それが暴かれる寸前。 『蔽われたるものに露われぬはなく、隠れたるものに知られぬはなし』――」 「私が…この、私が…淫乱なはず、など…」 それは、良識の最後の抵抗でした。でも、私の精神と肉体は、既に彼の手の内であることを、既に分かっていたのです。 「ならば、これはなんだ?蛇のように巻き付き、俺を捉えて離さないこの手足は。俺の股間にすりつける、ヒクヒクとした柔肉は? ――さあ、告解の時間だ。己の欲望のままに言葉を紡ぎ、肉体を開く時――」 彼はいよいよ、私を追い詰めました。 「言っただろ?これは『契約』だと。これ以上の快楽を求めるならば、自らの力で扉を開け―― 『我汝らに告ぐ、求めよ、さらば与えられん。尋ねよ、さらば見出されん。門を叩け、さらば開かれん』――」 耳に囁くその言葉は、神の子を装う悪魔の言葉――ただの人間である私に、逆らえるはずがありませんでした。 私は右手で、彼のズボンの盛り上がりに触れました。布越しにも分かるその巨大さに圧倒されつつも、もう後には引けません。 そして左手で私の性器をおそるおそる開きます。既に大量の液体を流していたそこから「ぬちゃり」とした音が聞こえ――涙を浮かべながら、意を決して彼に言いました。 「…ま、前原くんの『これ』で…私の『ここ』を…貫いて、くださ…い」 ――そう、私は、正直になったのです。 自らの果てなき欲望を肯定する――それは『人』としては恥ずべき態度、無垢な子供たちを教え導く『教師』としてはあるまじき行為。 しかし、この時から、私は『女』であることを自覚したのです。 そして――人倫を超え、束縛を解放することで、それまでの自分を変えていく。 ――彼が目指す『理想』がそこにあったことを知るのは、もう少し先の未来のことです。 × × × (メフィストーフェレス) どんな紙きれだっていいんですよ。 ちょっと一たらしの血でご署名をねがいます。(中略) 血というやつは、全く特別の液体だからなあ。 ゲーテ『ファウスト』「第一部 書斎」より 言葉はもともと魔術でした。 言葉は、今日でもむかしの魔力を充分に保存しています。 われわれは、言葉の力によって他人をよろこばせることもできれば、 また、絶望におとしいれることもできるのです。 ジークムント・フロイト『精神分析入門』序論より 前原くんはその言葉を聞き、ニタリと笑いました――完全に自分が優位に立ったということを確信した顔です。 片手でベルトを外し、ジッパーを下げると、下着から巨大なそれが目に入りました。 赤黒く充血し、ビキビキと血管が走る怒張。 天を衝くようにそびえ立つその巨大さに、ただただ唖然とするばかりでした。 ――こんなに大きいものが、私に入るのか? 驚愕に目を見開く私の表情を見て取ったのか、彼は「ふっ」と笑いました。 「…びっくりしたか?まぁ、誰でも俺のを見れば驚く。 ――最初は痛みを覚えるだろう。それを我慢してくれれば、あとは…くくく、ここから先は『体感』してもらうのが一番か」 そこで彼は自らの性器を握り、私の性器の入り口に当てました。肉と肉が触れあった瞬間に、ぴくりと私は震えました。 心臓が飛び出しそうなくらいに鼓動し、額には汗まで浮いています。 私は来るべきその『痛み』を懸命にこらえようと力を込めていましたが、彼が、すっ、と私の頬を撫で―― 「――力を抜いて下さい、先生。余計な力はかえって痛みを増すばかりです。大丈夫、俺を信じて――身を任せて下さい」 ――柔らかい笑顔で言いました。 こんな時に、年相応の少年であることを思い出させる顔が出来るのか――そう思って緊張がゆるんだ瞬間。 ずぶ、と、『彼』が『私』に入ってきた。 「…んあああぁッ!!」 前原くんの肩を力いっぱい掴む。彼の肩に指を食い込ませ、痛みを伝える。 不思議な感覚だった。私の中に何かが入ってくる――腰の下の異物感で、何も考えられない。ただ、信じられないほどの熱を、股間に感じた。 彼はなおも私の中に押し入ってきた。ずず、と上に向かって腰を浮かしてくる。私は逃げたい気持ちにかられたが、彼が左手で私の足の付け根を掴んで離さない。 「…んぐうぅぅぅ…ッ!!」 涙がポタポタと彼のズボンに落ちる。痛い。股間がじんじんとする。歯を食いしばって耐えるが、彼がなおも私の中を抉ってくる。 そして私の膣中の最奥に、彼の性器が届いた。これ以上は入らないというところで、彼もピッタリと動きを止める。――女の身体を知り尽くしているからこそ、出来る芸当なのか。 「…くく」 彼は小さく笑っていた。『少年』の前原くんではなく、『男』の彼がいた。 「…どうだ、知恵?お前は今、純潔を失った。見てみろ」 目を閉じていた私は、彼と繋がっているところを見ると――赤い血が一筋流れていた。 「悪魔との契約に必要なのは、血――しかも、ご丁寧に処女の血を提供してくれたというわけだ。 …ははははは、あっはっはっはっはっはっはっは!!!」 前原くんの洪笑が部屋に響いた。 ――だが、その笑いに対して、私は屈辱感を覚えるどころか、焦りがあった。 なおも笑う彼に、私は自らの望みを口にした。 「…ま、前原、くん」 「はっはっはっはっは…んん?何だ、知恵…?」 「…その…もったいぶらないで…早く…」 「なぁに~~聞こえんな~~?『早く』どうしろと?」 「は…早く動いて、私を気持ち良くして下さいッ!!…このままでは、私…生殺しですぅ…!!」 ――彼に抱きついて、はしたなく懇願する。 ここまで私は恥を捨てたのか…と頭で思ったが、それも肉体の前では無意味だった。 …私の耳元で、前原くんは言った。 「――それでいい。俺も喜んでお前に応えよう。ともに貪ろう――そして感じろ、新たなる生を。 『絶頂の瞬間に見るもの』を忘れるなよ――それを知った時、お前は『再び生きるんだ』――」 彼は一気に腰を引くと、私の膣内にそれを打ち付けた。 「ふあぁぁぁんんッ!!」 一回、二回、三回、四回、五回、六かい、七かい、はちかい、きゅうかい、じゅっか、い、じゅう、いっか…いい、いいの、これ…すごい、いいの…! 途中まで数えていたが、それ以上先は続かなかった。 痛みなどどこかに消えてしまい、彼の肉棒を出し入れされるたびに、私は喘ぐ。 「あんッ!んんッ!んあぅ!ひゃん!あっ!…」 「…ははッ!どうだ、知恵ッ?気持ちいいのか…なぁッ!?」 「うぁッ!あぁッ!んんあぁッ!!…いいのぉ、コレ!…膣中(なか)で、動く度に…あぁんッ!!」 「膣内(なか)!?オマンコの中かッ!?そうなのか、オマンコの中なのか、えぇッ!!?」 「ひぁうッ!!…そうなのぉ、オマンコの中でぇ、あぁうッ!!…前原くんのが…あぁんんッ!!」 「前原くんのなんだってッ!!?…オチンポだろッ!!事物と時制は正確に表現しようぜ、なぁ、先生ッ!!?」 「あぁんんッ!!ひゃああんッ!!…はい、オチンポですぅッ!! 前原くんのオチンポがっ…あんッ!!…私のオマンコにジュプジュプ入る度に…あぁんッ…気持ちいいんですぅ!!!」 彼は私を突きながら、唇を押し付ける。私も彼の唇を逃さないよう、彼の頬を両手で包んで固定し、唾液を送り込むようにキスを繰り返す。 その間も彼は私を貫き、膣内で彼のオチンポがこすれる。 オマンコから止めどなく汁が流れ、胸を上下に揺らし、汗を飛ばしながら、彼の腰に両足を絡める。 ――快楽が分かってきた。 こうやって男と女が二人、肌を重ねること。互いを求め、絡み合うこと。 思考や理性を吹き飛ばし、獣性を露にして、本能で肉体を支配する。 退屈な日常。変化の乏しい生活。刺激の無い世界――それらが消えてゆく。 溶け合う感覚が肉体を包み――精神も混ざり合うのだ。 「んんぅ…ぷはぁ…あぁ…前原くんの唾液…あぁんッ!!…美味しいです…」 「くっくっく…お前はそれでいいのか?口の端から涎をだらだらと流して…恥ずかしくないのか、教師たるお前がッ!生徒に抱かれて淫らに腰を振ってッ!!」 「あぁんッ!!…は、恥ずかしく、ないですッ!…んぁあッ!!…ま、前原くんに気持ち良くして、もらえて、ふぁあッ!!…先生は、知恵は…幸せですッ!」 「ククク…じゃあこれからも、俺が抱いてやると言ったらどうだッ!?…周期はどうしようか、一週間に一回か、三日に一回か…それとも、毎日かッ!!」 「はいッ!…抱いて下さいッ!…んあぁッ!…できれば、ま、毎日、あぁんッ!!」 「毎日だとッ!?お前はとんでもなく淫乱だなッ!…毎日ヤったら、いつか誰かにバレちまうかもな、そうしたらどうするんだ、えぇッ!!?」 「んあぁッッ!!…か、構いません…ッ!!バレたら、バレたで、前原くんと…ふぁあッッ!!」 「おいおい、バレたら大問題だろうがッ!!…まぁ、そうだなぁ、バレたら開き直るかッ!!…堂々と、みんなの前でハメてやるよッ!! 『みんなが慕ってた知恵先生は、生徒のオチンポであんあん喘ぐ淫乱な牝狗だったんです』ってはっきりさせようじゃねぇかッ!」 ――その光景を思い浮かべた瞬間、私はビクンと大きく仰け反った。 一際高い嬌声を上げ、前原くんのオチンポをオマンコで締め上げた。 「…ん?なんだぁ、急にオマンコの締まりが凄くなったじゃねぇかッ!!…ははぁ、お前、俺に罵倒されて悦んでんのかッ!!どうなんだ!?この『牝狗』ッ!!」 「うぁあッ!!…はい、そうですッ!!…知恵は、前原くんに罵られて感じる…んんんッ!!…牝狗ですッッ!!」 「その解答じゃあ95点だな、知恵ッ!!…満点取るには、まだ足りないぞッ!! ――認めてしまえ、『自分は変態だ』とッ!!…前原圭一のオチンポ奴隷になると、ここで宣言しろッ!!」 …この時こそ、私が真に悪魔に魂を売り渡した瞬間です。 ――口から涎を垂らしながら。嬉々として、前原くんに誓ったのです。 「はいッ!!…知恵留美子は、前原くんのオチンポ大好きな、淫乱教師の、牝狗で、…へ、変態ですッ!! ――前原くんの、オチンポ奴隷になれて、幸せなんですッッ!!!」 ――知恵留美子は変態です。 それを口にした瞬間。頭の中であらゆる束縛、タブーが消え失せた。 それまで感じていた空虚な気持ちも霧散し、私は完全に『変わった』。 そして透明な自分が――前原くんの色に、私が染まっていく。 それが堪らないほどの――快感。 「…はは、はははは、あははははははははは!!! …素晴らしい、上出来だ、知恵ッ!!百点満点だッ!!!…じゃあ牝狗にご褒美をくれてやるッ!!」 彼はそう言うと、今までで一番激しく腰を打ち付けました。 ソファーからずり落ちないよう、彼の身体にしっかりと両足を巻き付けて、その動きに合わせます。 「ふぁあッ!!んんあッ!!ああんッ!!…すごい、オチンポいっぱいなのぉッ!!…ひゃあんんッ!!! …あぁん、また、また来ちゃうの…オ、オチンポで…ふぁうッ!!…イ、イクぅ!!」 「くっくっく…はははは、そろそろイかせてやるよ、存分に喘ぐがいい、叫ぶがいいッ!! …俺も、そろそろイクぞ…!!…俺のオチンポ汁、欲しいかッ!!」 「あぁんッ!!はぁうッ!!…はい、欲しいですぅ!!…オチンポ汁、いっぱい下さいッ!!」 「どこにだッ!?…奴隷に選ばせてやる、ありがたく思えッ!!」 「はぁんッ!!…オ、オマンコに…ッ!!オマンコの中に、いっぱいオチンポ汁を注いで下さいッ!!…このまま、膣内でッ!!」 「いいぞッ!!さすがは俺の見込んだ忠実な牝狗だッ!!…よし、存分にイカせてやる、そらぁッ!!」 「あぁッ!!…イク…ッ!!…んんん、あああああああああッッ!!!!」 ――彼が動きを止め、私の膣内に全てを放出し。 その瞬間、私の目の前が光に包まれ――意識を失いました。 しかし、意識を失う瞬間。 刹那の中の、さらに短い間――涅槃寂静(ねはんじゃくせい)というべき時の中で。 ――究極の快楽をもって、霊肉の一致が完成した時を知りました。 彼が私で、私が彼になる。 私は、この交わりを通し――生きながらにして『神』という存在に気付かされたのです。 彼こそは、私の世界を変える存在。 私は仕えるべき存在を見出した――私は、彼の御使いでありたい。 ――この時、知恵留美子は一度『死んだ』のです。 新たな生を、前原くんに――『神』に与えられ――新たな世界を知ったのです。 <続く> 鬼畜王K1 ─Apocrypha─<外典・三章>
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『こ……。……こんばんは……沙都子』 ……電話の向こうから聞こえてきたのは、梨花の声だった。 どこか探る様な、怯える猫を思わせる声……。彼女らしくない、私の嫌いな梨花……。 『あの……さ、沙都子……?』 「……今日も、帰ってこないつもりですかしら?」 『あっ……ぅ……』 口調も同じなら困らせたときの態度も同じ。ああ、本当におふたりは仲がいい……。 『梨花~。梨花の番なのですよ~。早くこないと飛ばしますですよ~』 こちらはいつも通り、ふわふわと間延びした羽入さんの声。 「……ほら。羽入さんが梨花を呼んでらしてよ?」 『あっ……。あのね、沙都子。良ければあなたも……』 「今日は梨花が掛けてきましたのね……。それで、どうですの? 夏祭りの塩梅は? いつ頃にやるのか、もう日時は決まりまして?」 『う、うん。八月の下旬頃にやる目処がついたの。だから会合で家を空けることはもうないから……』 「……会合では、でしょ……」 『え? 何か言った? 沙都子』 つっけんどんな態度を緩めて、矢継ぎ早に話す中に小さく嫌味を混ぜてみたけれど、梨花には伝わってはいなかった。 『それでね、今こっちには圭一とレナも来てるの……』 ……なるほど。だからいつもの様に羽入さんではなく、梨花が電話を掛けてきましたのね。 『ふたりとも、今日は魅音の家に泊まるから。だから……沙都子も来なさいよ』 「…………ふうん。そう、ですの……」 焦らすことも兼ねて、私はすぐに返事はしないで話しを振り、梨花とのおしゃべりを楽しむことにした。 六月の綿流し祭りだけじゃなく、新しいお祭りを雛見沢に起こそう。 綿流しに私のお誕生日会と、勢いに乗ったみなさんの思い付きを魅音さんが受け止め、形にする為の話し合いを、七月に入ってから魅音さんのお家で行われていた。 その会合には村の人なら誰でも参加ができるのだけど、私は一回出たきりで、それからは遠慮していた。……別に北条家だから、という理由じゃなく。 梨花と羽入さんをお家の外でくらい、家族水入らずにしてあげようと思ったから。 それが効き過ぎて少し、おふたりの傍に居辛くなったけど、それも今だけだと信じているから……。 同じ梨花にやっかいになる私と羽入さんでも、私は他人。 居候はいつの日か、このお家を出て行くのだし……このくらいの扱いがちょうどいいのですわ……。 『ちょっと圭一! 聞こえたわよ! 私のアイスを勝手に盗らないで。羽入ー、お願い! 圭一から……羽――』 梨花の声が途切れて、遠退く感じがして……そして、受話器越しに電話主の変わる気配がした。 『はろはろ、沙都子』 詩音さんに似た砕けた挨拶。でも違う。羽入さん。 梨花と同じ苗字。梨花と同じ白い肌。梨花と同じ血を引く綺麗なひと。 『今日も僕と梨花は帰らないので沙都子はいつも通り、留守番をお願いしますのです。お土産はお魎のおはぎとカボチャ料理でも持って帰るのです』 『羽入! なに勝手なこンッ?! ぷ、あっ! ちょっ……と止めな』 ……チン。 羽入さんに変わってからいつもの……それにくちゅむちゅと、おふたりがキスをする音がしだしたから、電話を切った。 ちゃぶ台は折り畳まないで、上にはまだほとんど答えの埋まっていない夏休みの宿題が出しっ放しにしてある。それをお布団を引くのに邪魔にならない所に除けて自分の分のだけ、顔の所に月明かりが来る様にお布団が引いてある。 さっきの……おふたりの声も何もかも考えずに窓の所へ行こうと。変に前しか見ていなかったから、足元にあった枕を変な風に踏んづけてしまった。 「っう…………うあああーッ!!」 爪先で踏んでアキレス腱を痛いくらいに伸ばされて、いらつきが痛みを何倍にもしてそれがいらつきを倍にして……私は思い切りその枕を蹴飛ばしていた。いけない――と後悔しながら、開いた窓から落ちていく枕をただ見つめていた。でもあれが自分のだったらと……実際あれは自分の枕だったと気付き、私はほっとした。 「はぁ……梨花……」 窓辺に寄り、すでに用意してあった“私の匂い”のする梨花の枕にほおずりをしながら窓枠に座る。梨花の特等席ともいえるそこは、今夜だけは私だけの席。 「……ああ。すごく匂う……。臭いですわ……」 自分の恥ずかしい匂いに、私は真っ赤になって……なのに梨花は、眠るときにこの匂いが気にならないのですかしら……。他人の、それもあんな所の匂いなのに……。 いけないことをしている、という後ろめたさが神経質にさせているから……? 他の人よりも鼻が優れ、だから圭一さんや梨花から「犬っこ」だの「犬耳メイド」だのと……。 そんな不名誉な二つ名を忘れようと私は頭をぶんぶん振って、パンツを“半分だけ”脱ぎ……とその前に。 ひと月前の夜もこんな明るい夜でしたわね……。そしてなぜか、次の日から梨花と羽入さんは私から距離を置きだしたのですわ……。 白くて丸い月を見上げている内に鼻の奥がつんと痛くなって……私はお部屋の明かりを消した。 窓枠に座る梨花と、彼女の足元に正座をする羽入さん。 私もあの綺麗なおふたりみたいになれたら……。 そんな想いも始めはあった月光浴。 「はあっ、はあ……んっ! はあっ……んんうーッ!」 両膝でぎゅっと窓枠を締めて腰を前後に揺らすと、胸と足の付け根に挟まれたパンツも揺れていた。 「ぱんつは半脱ぎが萌えるというか常識」と圭一さんたちが。それと梨花をまねしてやってみているのだけど……こういうのは自分ではなく、見ている相手を楽しませる格好なのだと思う。 「ふあっ…………く、ぅ……」 大きくなった“肉の芽”をぎゅうっと、股間の下の枕で押し潰す。すると股……女性器からぬるぬるしたものがじゅわっと出て、枕に染み込まれていく。そのときに声が出るのを我慢した方が“長く持つ”ことを、何度か試している内に知った。 「……ああ。ん……あぁ……。くっ……んふ……」 腰の動きは緩めに、肌着を胸の上にずり上げておいて、窓枠の背にむき出しの胸を押し付ける。 「……ぁぁ…………私のもこんなに……」 そこは梨花が寄り掛かっていた所。梨花の背中……。羽入さんが後ろから梨花に圧し掛かり、横にはみ出るほど押し付けられる場所……。 今は……ふたりきりではないから、そんなことはしていないと思うけど。だけど……場所を選ばないひとたちだから、もしかすると今夜も……。 「ん……っ! ンうッッ!」 思わず浮かんだおふたりの姿にジェラシーを感じ、それを潰そうと腰の前後運動に横の動きを加えた。だから胸にも同じ動きが伝わって……。 「ンっ! あん! おっぱいがあ……こ、こねこねして、あっ! ンアっ!」 子供っぽくて、羽入さんもそう言っているし……。でも、気持ちが高ぶってくると胸の先がじんじんして、どうしても「おっぱい」と言ってしまう。 「アはああっ! イくっ! あ……っ! い……あ、ふああッ!!」 でも梨花の……ことあるごとにいたずらしてくるときも「沙都子のでかぱいをボクに寄越しやがれなのですー」って。あの梨花でもそんな風に言うのだから、私もいいかな……って。 「りい……っ……梨花のお顔をぱふぱふしてえっ……さ、さしアっ? ああッ……あああっ!!」 イく瞬間、我慢していた声で“具体的”に言葉にして、まず一回……。 おふたりの女性器から白い、たくさんのどろどろしたモノが出てくるのと同じ、私もおしっこといっしょに粘液を……それが梨花の枕と、足首にも垂れ流れてきた。 はあ…………月、が綺麗……。今夜はもっと……独りでだって一晩中、やってやりますわぁ……。 疲れて、顔と胸とで窓枠の背に寄り掛かって、私は空ではなくて畳を見ていた。弓なりに反った上半身が息継ぎで揺れて、色濃い影となって畳に写っていた。 「はあむ、ふぅ……ん…………」 もう一つ、今度はリコーダーをおくちに、飲み込むくらいに深く咥え込む。 まだ買ってからひと月の、真新しい縦笛。羽入さんの……縦笛。 時々ぷう、ぷ……と音がするけど、別に笛の練習をしているわけじゃない。練習といえば練習なのだけど……。 ぷっ……ぷぽぴっ! ぴゅ! ぷっ! ぴぷっ! また少し、頭が締め付けられるみたいにぼう……となって、息継ぎが激しく、だからリコーダーも調子っぱずれの高い音しか出なくなってきた。 フェラチオ……という行為。 富田さんと岡村さんが持っていたエッチな漫画に載っていて……梨花が羽入さんにしていた行為の内の一つ。 笛の本体に歯が当たらない様に、喉の奥まで飲み込んでは出すを繰り返す……。 ことのほか八重歯が邪魔をして、フェラチオの難しさを思い知る。それに、なるたけ鼻で息をするべきなのだろうけどその際に、よだれを飲み込もうとすると、いつもむせるのが悔しい。 「……ぷあっ……」 息苦しさと顎の疲れで、おくちからリコーダーを抜く。この後にお風呂に入るから、おくちとリコーダーから滴るよだれも気にせず、肌着と胸に吸わせておく。 とりあえずフェラチオの練習は一休みして、よだれ塗れのリコーダーを胸に挟む。これも漫画を手本にして、梨花が嫉妬をする胸をむにゅっと寄せてぐにゅぐにゅと谷間の笛をしごく。ほほ、私にはパイズリの方が合っていますわね。 窓枠の上で体育座りをする格好で、両膝の内側でもリコーダーを支える。膝も上下に動かせて、膨らんだ先端部分を咥えさらに大きく、リズミカルなパイズリになっていく。 「……ん……ぅ……アふ……」 ぴ……ぴぃ……ぃ……。 連結部分がアクセントになって、知らず知らずの内に声が漏れ、音が漏れ出る。 元々つるつるした表面なので、滑りが良ければそんなには難しくはなかった。難しいといえば……。 「ひゃ……あーっ!」 背中とおしりの二点だけで体を支えているからバランスが取り辛い。で、熱が入り過ぎると今回の様にお部屋の方へドテっと。初めてのときは本当にお外に落ち掛けて……。あれはまだ記憶に新しいですわ……。 万が一、梨花と羽入さんが帰ってきたとき、すぐに気が付ける様にと窓に座ってやることにした。見られたときが練習の成果を試すとき。そして私が、梨花の代わりに羽入さんを受け止める……。 改めて、梨花の枕を鞍代わりにして窓枠に馬乗りになる。リコーダーは、先端をおしりの穴に当てて、窓枠の背との間につっかい棒にしておく。 「ん……っ。んん……」 腰を後ろに押して、おしりの中に……多少の痛みをも巻き込んでリコーダーを入れていく。 「……んっ! あはあっ!!」 ずぬ……んとリコーダーの先端が入り込む瞬間がもっとも痛く、そして遥かに気持ちが良くて……。 「んん……あっ、くっ――」 ぷぴ――――ッ!! 「あぁあっ? ぃ……いや……っ」 だから入れただけでイくのはいいのだけど……。 はしたない声は意外と出なかったけど、その分リコーダーがとんでもなく大きな音をたててしまった。 「あっ、アッ、イヤ! おならが止まら……んんっ?! やァ……っ」 ぷっ、ぷっ、ぷぴ! ぷぷーう……ぴぷうーっ! がくがくと体の揺れる余韻も、恥ずかしい音で愉しむことができなくて……。 「とりあえずお風呂に入って……。梨花の枕を洗いませんと……」 さっきの音が誰かにでも聞かれていたらかと思うと……もう、続きをする気分にはなれなかった。 その日の夜に干した梨花の枕は、次の日の午後を回っておやつの時間になる頃にはふかふかになっていた。 梨花と羽入さんはというと…………私の分のおはぎまで食べてしまったから明日帰る、という電話を羽入さんが寄越して、その日も帰ってはこなかった。
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「いやー魅音に来てもらえて助かったぜ。今夜はカップラーメンで済まそうと思っていたが、こんな豪勢な食事にありつけるとは。くぅ~幸せだぜ」 そんな俺の言葉が恥ずかしかったのか、照れを誤魔化すように魅音は盛大に笑いながら俺を茶化す。 「圭ちゃんは大袈裟だなぁ。でも圭ちゃんが一人で夕飯作りしてボヤでも起こすよりは おじさんが作ってあげた方が前原家の安全に繋がるしね!」 「いやいや。俺が褒めてるのは何も飯の上手さだけじゃねーぞ。 そんな短い破廉恥なメイド服で料理を作る魅音の姿といったらこれまたたまりませんなぁ~」 「う…罰ゲームだから仕方なくだよ!本当はこれ圭ちゃんに着せる予定だったのに… 明日は圭ちゃんを猫耳メイドにしてあげるから覚悟しておく事だね!」 まるで学校にいる時と変わらない会話とテンション。でも魅音と過ごすこうゆう時間は本当に楽しい。 何故俺が自宅で魅音と二人で食事をしているかというと、 今日の部活で俺が優勝者、魅音がビリだったからだ。 今日の罰ゲームは「ビリが優勝者の専属メイドになる事」普段なら荷物持ちで良かったんだが 今夜から明日にかけて俺の両親が東京まで出張だったので、 その事を帰り道で魅音にぼやいたら 「圭ちゃんが可哀想だからその…食事ぐらい作ってあげてもいいよ」 という事になったのだ。実に有難い。 ちなみに料理を作ってもらっている時も食事中も 魅音がメイド衣装のままなのは俺のリクエストである。 なんだかんだで魅音は押しに弱い。そして優勝者の権限は絶対なのだ。 余談だがこんな俺達でも一応恋人同士だし誰かにはっきり宣言したわけではないが 多分部活メンバーにはバレバレだと思う。 だからその…男ならちょっとした下心もあったわけで。 「ご馳走様でした!いやー本当においしかったぜ!魅音はこれから…どうするんだ?」 さり気なく。本当にさり気なく聞いてみる。 「ああ、私も着替えて片付けしたらもう帰るよ。圭ちゃんの飢えは防いだみたいだしね。 今日の夕飯の残りをラップしておくから、明日の朝御飯はそれをレンジで暖めればOKだよ」 こうゆう面がガサツに見えて意外とまめな魅音の女の子らしさを感じる。 いや!そうじゃなくって!お前、俺と二人きっりなのに何もしないで帰るのかよ!!俺達恋人同士だよな? ああ、そうだ。せっかく魅音がメイドさんになってるんだからご奉仕プレイとかもいいなぁ。 「へ…?」 「あ?」 なんとも言い難い空気が流れる。ん…? もしかして俺また考えている事がそのまま口に出ていたか!? 魅音の表情が赤くなったまま固まる。 「ごごごごごごめん!なんでもねぇ!冗談だ、冗談!気にしないでくれ」 しばらく思考停止したように固まっていた魅音が意を決したかのように口を開く。 「…ぃぃょ」 「…え?」 驚かされたのは俺の方。 「圭ちゃんがしたいって言うなら…いいよ」 …――――――――――― 「っ…は…みお」 「ふぅ…ん…ぅ」 ええっと…俺は夢を見てるんだろうか。魅音とSEXした経験がないわけではないけれどこの状況は初体験だ。 リビングのソファーに座る俺の前に跪きながら、 ピンク色の可愛らしいメイド服に身を包んだ魅音がたどたどしい舌使いで俺のものを舐めあげていく。 フリルのブラウスから覗く豊かな胸元もたまらないが、 俺と目を合わせるのが恥ずかしいのか目を伏せたまま頬を染めて奉仕してくれる姿は絶景そのものだ。 そんな魅音を目の辺りにしていた俺が限界を訴えるのにそう時間はかからなかった。 「んぐ…けいちゃん…気持ちいい…?」 ずっと俯いていた魅音がふいに俺の方を見上げてきた。お前…!その台詞に涙目の表情は反則だろ…!! やばいやばいやばい!! 「魅音…!も…出るから離っ」 「ふぇ?…!ひゃっ」 慌てて魅音の頭を引き剥がしたが時すでに遅し。俺の放った精液は容赦なく魅音の顔面を汚した。 「ご、ごめ…大丈夫か…?…っ!」 「あ…う、うん」 故意ではなかったとはいえ物凄く卑猥な光景だ。俺は荒くなった息を思わず飲み込む。 顔射なんてされた事のない魅音はいきなりの出来事に頭がついていってないようだった。 いかんいかん、先に魅音の顔についた精液を拭き取らねば。 俺は慌ててテーブルの上に置いてあるティッシュ箱からティッシュを数枚とり出して 魅音の顔についた精液を拭き取っていく。 その時ボーっとしていた魅音がふいに口元についていた白濁をペロリと舐めた。 「あはは…圭ちゃんのって苦いね。でも、おじさんの口で感じてくれたなら嬉しいなぁ」 ………… ななななななな!? こうゆう事を計算ではなく素でやってしまう魅音の破壊力といったら本当に測り知れない。 同時に俺の中で何かが切れた音がした。切れたとは言っても堪忍袋の緒ではない。理性の糸ってやつだ。 役割を終えたティッシュを放り投げると俺は衝動に任せたまま魅音をソファーの上に押し倒し乱暴に口づける。 「んぅ!?けぇちゃ…っ…ん」 「はぁ…魅音…口あけて」 「やっ…ん」 まだ自分から舌を差し出すという行為が恥ずかしいのか、魅音はキスをし始めても最初のうちはなかなか口を開いてくれない。 なので俺は攻め方を変える。固く閉ざされた魅音の唇の輪郭を自分の舌でなぞるように優しく舐めてやる。 「っ」 魅音の身体がぴくりと跳ねた。 その身体を自分の体重で押さえつけ、隙を見逃さずに開いた魅音の口唇の間から自分の舌を差し込む。 そしてそのまま逃げられないよう顎を固定し、口内で捕らえた魅音の舌を乱暴に絡めたり吸ったりを繰り返す。 「は…ふ」 漏れた吐息はどちらのものだったか。 口付けた時に感じた自分の苦い味がお互いの唾液の味で分からなくなる頃には 魅音もおずおずと自分から舌を差し出してくれるようになっていた。 「ふ…ぅっ…んんっ…ぅ」 苦しいのか気持ちいいのか。固く握り締めた魅音の拳にぎゅぅっと力が入る。 そんな魅音のちょっとした動作に身体が火照っていくのを感じた。もっと魅音をどうにかしてやりたい。 口付けは続けたままで右手をスカートの中に潜り込ませ魅音の秘部を下着の上から撫で回した。 「ひ!?圭ちゃん…やめ」 羞恥心を煽るためあえて鼻と鼻がつきそうな距離で囁いてやる。 「なぁ?魅音のここ濡れてる。もしかして俺の舐めながら興奮してたのか?可愛い顔して魅音ってやらしいな」 「やぁ…!ち、違…」 「じゃぁキスだけでこうなっちゃったのか?どっちにしても魅音は変態だな」 「違!違う!圭ちゃんが触るからでしょ!圭ちゃんのバカぁ!」 ここまでくると普段強気の魅音だってもう真っ赤になって涙目だ。 魅音にこんなにも可愛い一面があるなんてきっと俺しか知らない。いや、俺だけが知っていればそれでいい。 ワーワーと喚く魅音の口を自分の口でもう一度塞いだ。うん、魅音を黙らせるにはこれが一番手っ取り早い。 そしてそのまま右手を使って下着を引き摺り下ろし、魅音の中に指を一本差し入れる。 「っ!ま、待って圭ちゃ…まだ!あ…」 空いた方の手で魅音の白いフリル付のブラウスのボタンを外して胸を露出させる。 魅音の白くて大きい胸に吸い付いたり乳首を舌で転がしたりいじくり回し、 もう片方の胸は左手でグリグリと乳首を摘まんで可愛がってやると 三箇所からの攻めに耐えられなくなったのか魅音はイヤイヤをするように首を左右に振った。 「ふぁあ…や…そんないっぺんに…ふ…っ…んぅ!」 声を聞かれるのが恥ずかしいのか必死に我慢しているのが分かる。 そんな仕草ですら今の俺には火種にしかならない事を魅音はきっと理解できていない。 魅音の中の指がなじんできた事が分かるとそのまま指をもう二本追加した。 「ぁっ…ああ…は…んっ!」 くちゅくちゅといやらしい音が室内に響く。 「魅音?気持ちよかったら声我慢しなくっていいんだぜ?魅音のかぁいい声もっと聞きたい」 「アっ!んあっ!…い…あ」 カリっとちょっと強めに胸の突起を甘噛みしてやる。 中に入れた指をバラバラに動かしてみたり緩急をつけて出し入れしている内になじんできたようで、 魅音の表情も快楽の色が濃くなっている。喘ぎ声を我慢する事も出来なくなってるようだ。 「この位でいいか…?」 頃合を見て指を引き抜く。すっかり蕩けた表情になっている魅音に今度は耳元で囁いた。 「魅音。ここからどうして欲しい?」 「え…?」 おいおい、まだ赤くなるのか。本当に退屈しない奴だな。 可愛くて仕方ないがもっと魅音をいじってやりたいので、更に意地悪な言葉を紡いでやる。 「魅音が望む通りにしてやるから言ってみろよ」 「う…うぅ」 魅音はまるで羽入のようにあうあうとうろたえながら焦っている。 そんな事言わなくっても分かる癖に…と涙目の魅音が視線だけで訴えてくるが無視を決め込む。 「ご主人様がメイドの言う事聞いてやるって言ってるんだから」 「ひゃ…!?圭ちゃ…!」 挑発するように魅音の耳の中に舌を差し入れ、聴覚をも犯すようにわざと音を立てて舐めてやる。 その度に魅音の身体がビクビク痙攣するのが楽しい。相変わらず耳弱いんだな。 決定的な刺激は与えず緩い愛撫で魅音をじっくり焦らす。 「ほら、魅音」 「ぁ…も…!圭ちゃん…その」 「ん?」 「…しぃ…」 「聞こえなかった。もっと大きな声で言わなきゃ分からないぞ」 追い詰めるようにちょっと強めにクリトリスを刺激すると魅音は白旗をあげた。 「ぅ…もぅ欲しい…」 「”何が”欲しいんだ?」 「な…な…!」 もう魅音の顔は真っ赤でゆでだこ状態だ。まだまだこの程度じゃ済まさないけどな。 「だ…だから圭ちゃんの…入れて欲し…ぃ」 「俺の”何を””どこ”に入れて欲しいんだ?」 「や…もう…やぁっ」 羞恥心に耐え切れなくなったのか魅音は涙を流した。 流石にやりすぎたと思う反面泣き顔の魅音も愛しくってもっと苛めてやりたいという欲望がじわじわと生まれる。 「上手におねだりも出来ないメイドにはご褒美あげられないなぁ」 魅音の右手が動いたかと思うとその手は俺のすっかり硬く立ち上がった股間に触れた。小さな声で呟く。 「圭ちゃん…圭ちゃんのコレ、私の中に入れて…」 魅音を追い詰めているようで追い詰められていたのは俺だったのかもしれない。 俺は本日二度目の衝撃音を聞いた。 「っ、あああぁっ!!」 「うっ…きつ…大丈夫か…魅音?」 あえて魅音のメイド服は脱がさず(ここが大事だ)正常位でなんとか魅音の中に収める。 挿入時には痛みも伴うのか魅音は苦しそうに息を吐いた。でも見たところ快楽が勝っているようで安心する。 「ご、ごめん…魅音、もう俺我慢できな」 先程からの魅音の天然発言や乱れたメイド服姿に俺の理性なんて一つも残っていなかった。 魅音の呼吸が落ち着くのを待つ事も出来ないまま、一心不乱に腰を振って魅音を攻め立てる。 「あっ!…っ…アアっ!んっ…あ、はっ…」 まだ身体が追いつかないのか俺の性急な攻めに耐え切れないのか魅音は必死に俺の背中に爪を立てながら喘いだ。 Yシャツ越しにちくりと感じる背中の痛みでさえ気持ち良くって仕方ない。 全身で感じてますと答えている魅音の反応がたまらなくって、 涎を零して喘ぐ魅音の唾液を舐め取るように舌を這わせそのまま口付ける。 「ふ…んぅ…はぁっ…んあっ」 腰の動きは緩めずに魅音の唇から首筋へ今度は舌を這わせ、そのまま喉に噛み付いた。 「いっ…た…ぁ、ああっ」 自分が魅音という動物を捕らえた肉食獣になったような…そんな征服感を感じて増々興奮する。 「っ…は…」 「んあっ!?あ、やあぁっ!や…そこ…そこ駄目!」 「駄目じゃなく…て、イイんだろ?…ほら」 魅音が一番感じる…だからこそ感じ過ぎて辛い場所を俺は知っていた。 その場所をグリグリと刺激してやると甘い嬌声に泣き声が混じる。 「や…っ…そこやだぁ…も!んあっ…ああぅっ!」 肉と肉がぶつかる音と粘着質な水音、そして魅音の嬌声が俺達の行為の激しさを教える。 「ひっ…アあっ!んぅ…あ、あ、ああ…っ」 可愛らしいスカートから伸びる綺麗な足が俺を拘束する。そしてここまできて魅音も腰を振り始めた。 魅音から求められているような感じがしてなんとも言えない感覚が湧き上がる。 「あぅ…アっ!やっはっ…ああっイ…い…」 「…ん…今なんて…」 「イ・・イイ!…は…んああ」 魅音は行為の最中にイイと言う時は大抵自我を失っている時だ。 まだ羞恥心が残る時は魅音はなかなか素直に気持ちいいとは言ってくれない。 イコール魅音ももうすぐでイキそうなのだと悟る。 そして限界が迫っているのは魅音だけではなかった。 「アアッ!あ、や…あ、たし変にな…変になっちゃ…ふああっ」 「ああ、どうせ俺しか見てないんだからもっと変になっちまえ」 ギリギリまで引き抜いて思いっきり奥まで貫く。 「あああっ!ひぁぁっ」 魅音が感じる度にきゅうきゅうと中が締まるのが分かる。 いい加減こっちが変になりそうだ。 「うん…あっ!…い、イイ…気持ちい…圭ちゃ…も」 「「もっと」?っ…それとも「もう」?」 「圭ちゃ…けぃ…っうぁ、あっ…も…ダメっ…イ、イク!」 ガツガツと狂ったようにお互いの性器を擦り合わせる。 「あ、あ、イっちゃ…!はっ、あああああああっ」 「う…っ…」 一際大きく魅音が悲鳴に近い嬌声を上げ、全身を震わせ果てる。 俺は跳ねる魅音の身体を強く抱き締めて 逃げる事を許さないかのように精液を魅音の中に叩きつけた。 …――――――――――― 「みおーん…生きてるかー?」 ソファーの上でぐったりしている魅音の頬を軽くペチペチと叩き問いかける。 「うぅ…だめ…死ぬ…」 「まさか気絶するとは思わなかった…スマン。正直やり過ぎた。 でも魅音かぁいいかったな。あんな可愛い声で喘ぐし善がるし。もう録音して聞かせてやりたいぐら…ぶへっ!!」 俺の顔面に魅音の投げつけたクッションがクリティカルヒットする。 「わー!もう黙れ黙れ~!圭ちゃんの変態~!!」 「ほほ~?それだけ元気があればまだまだいけるよな?」 黒い笑顔で魅音ににじり寄る。 「ぎゃ~!ケダモノ~!もう無理!本当に無理!」 「ああ、そうそう。魅音が気絶してる間に風呂沸かしておいたんだ。 どうせなら一緒に入るか。魅音も身体ベタベタで気持ち悪いだろ?」 「お、お風呂って!?わ、わわっ」 わたわたと動揺する魅音を抱きかかえてリビングを後にする。 すっかり着崩れたメイド服姿の魅音をお姫様抱っこしてるだけでまたムラムラときてしまいそうだがここは我慢だ。 「けっけけけけ圭ちゃん!お、下ろして!自分で歩ける!歩けるからっ!」 「なーに言ってんだよ。まだ腰立たないんだろ?遠慮するなって」 「う…わ、分かったよ。たまには圭ちゃんにも男らしいところを見せてもらわなくっちゃね」 はぁ、とことん素直じゃない奴め。だがそんな魅音だからこそイイのかもしれないな。 「でもこうゆうのってなんていうか…御飯作ってもらって二人で飯食って、更に一緒にお風呂って新婚さんみたいでいいよな」 「#×○▽☆■$%!?」 魅音さーん?頭から湯気が出てますよー?でも気にせず俺はそのまま続ける。 「その…さ、いつかは俺のメイドさんじゃなくってお嫁さんになってくれよ…な…?」 ちょっとストレートすぎたか?自分で言っておきながら少し気恥ずかしくなる。 「~~~~っ!」 当の魅音は俺の胸にしがみつき顔を埋めたまま震えてる。 悲鳴を耐えているような声が魅音から漏れるが決してこっちを見ようとしない。 本当に分かりやすい奴め。俺以上に魅音が動揺してくれるから俺自身は幾分冷静になれたようだ。 仕方ない。 魅音の赤くなった耳を見れば答えは分かっているが 返事は改めて風呂の中で聞くとしよう。
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注意書き 知恵による部活メンバーへの暴力(ビンタ)あり。 綿密な描写は無し。 壱、弐、合わせて長文です。 スレは見てます。 感想くれた方々、どうもありがとうございます。 大好きなご主人様 ~チエルミ~の続き 圭一は部活メンバーとばかり一緒に過ごしている。 ああ、じゃあ簡単なことじゃないか。 どうしてそんなことに今まで気がつかなかったのか。 あ の 小 娘 ど も が 、 私 の 圭 一 を 誑 か し た の だ。 ……圭一を心の底から愛してしまっている知恵は、彼が悪いとは絶対考えない。 むしろあんなにも素敵な人なのだから、周りの女がそれを放っておくわけがない…とまで考えてしまう。 それがあきらかに間違った方向に向いていることも気づかず、最愛の生徒にまで嫉妬と憎悪の感情を向けてしまうのだ。 何より人は寂しさや悲しみを癒す時、それを憎しみに変えてしまうのが一番楽だから。 だから知恵は彼女達を疑っていく。 自分自身の弱さから逃げるために。 園崎魅音。 竜宮礼奈。 北条沙都子。 古手梨花。 この四人の誰か。 あるいは数人か、はたまた全員か。 こいつらの中に、私の愛する圭一をたぶらかしている女狐がいるにちがいない……。 そう、疑心暗鬼に取り付かれていく。 首筋にもおかしな傷痕が目立っていた。 この時の圭一はまだ梨花に手を出していなかった。 だからこの知恵の考えはまったくの的外れで、見当違いもいいところ。 だがもう追い詰められてしまっている彼女は、とにかく『答え』が欲しかった。 教師である知恵ならば、『解答』という言い方をしたほうがいいか。 そしてその教師という立場までをも使って、彼女達四人に仕返しをしようと考えていくのだ。 愛する生徒であるなんてこと、もうすっかり頭から抜けていた。 ある日の放課後。 知恵は居残りだなんだと言い、四人を教室に残らせた。 彼女達は一体何事かとキョトンとした顔をしていたが、知恵がなんとなく怒っていることだけはその雰囲気でわかる。 もしかしてあのイタズラがバレたのか。 それとも家のことで何か言われるのか。 それぞれ色々と考えるところがあったようだが、それでも知恵の見るからに不機嫌な態度ほどの罪を自分達が抱えているとは思えない……。 そりゃあ、魅音は授業態度はけっして真面目だとはいえないが、委員長としてクラスをまとめてくれる良い生徒だ。 家柄、カリスマ性のようなものも持ち合わせている。 レナだって年少の子達の面倒をよくみているし、勉強も教えてあげている。 悪い子がいたら叱ってあげたりまでしている。 クラスにもう一人先生がいるようなものだ。 沙都子はたしかにトラップでイタズラすることが多いが、人を傷つけるようなことは絶対しない。 むしろそれで、クラスのみんなを笑顔にしてくれる良い子だ。 梨花にいたっては、もうクラスのマスコット的存在。 愛らしい容姿と鳴き声で、誰でも可愛がってあげたくなるほどの女の子。 お姫様だと比喩されていた物語もあったか。 その無垢な少女達に、知恵は手を上げた。 柔らかそうな頬を、おもいっきりはたいた。 初めに誰をそうしたかなんて覚えてない。 どうせ四人とも疑わしいのだ、誰でもいい。 一人をはたくと、もう一人。 そして次々と全員に手を上げていく。 バチン!バチン!バチン!バチン! ……殴られた後、少女達は信じられないといった表情で知恵を見る。 そして頬の痛みに顔を歪めた。 それはそうだろう。 あの優しい知恵先生が自分たちを殴った。 『叱った』ではなく、殴ったのだから。 それでも知恵は止まらない。 私の圭一。 私の圭一を! 誰ですか答えなさい! などと言いながら、何度も何度も何度も彼女たちを殴っていく……。 魅音の豊満な胸が憎たらしい。 押し付けるようにして誘惑し、彼に愛されたにちがいない。 もぎとってやりたい。 レナのスタイルのいい身体が憎たらしい。 いやらしく体を擦り寄せ、彼に抱きしめられたにちがいない。 バラバラにしてやりたい。 沙都子の純真な瞳が憎たらしい。 無垢な目で見つめていき、彼に可愛がられたにちがいない。 潰してやりたい。 梨花の綺麗な髪が憎たらしい。 可愛がってと甘え、彼に撫でられたにちがいない。 引き千切ってやりたい。 バチン、バチン、バチン、バチン、バチン、バチン!!! ……もうそれは尋問ではなく、拷問。 ただ知恵が自らの寂しさを、目の前の少女達にぶつけていっただけだった。 嫉妬に狂った女の表情。 まさに鬼のような形相で愛する生徒に暴力を振るっていく。 教師としてはもう大失格だ。 だって彼女達は何の『罪』も犯していないのだから。 殴られるようなこと、何もしていない。 体罰の是非はともかく、もし自分達が罪を背負っているなら、それは裁かれなければならない。 教師である彼女になら、それをされてもいい……。 だが自分達にその罪は、ない。 罪もないなら、『罰』も当然、あってはならない。 だからその子はブチ切れた。 教師である知恵を、おもいっきり殴りつけた。 ビンタで。 自分にだけならともかく、仲間である他の子にまで手を出すことは許さない。 これは絶対に譲れないことだ。 今まで彼女が教師であるということと、自分達に何か罪があるのか、という疑問でそうできなかった。 だがその二つが消えたとわかれば、もう我慢することはない。 その子はまた誰かに手を振り上げようとしていた知恵を、同じように暴力で止めていった。 ……ただし、一発だけ。 彼女は一発だけ殴ってやめた。 すぐに。 知恵の愚行を止められる程度で良かったし、それ以上は自分達も堕ちてしまうから。 そしてその一発だけで十分だった。 知恵は頬を殴られると、すぐに震えだした。 あれだけ自分達を殴りまくったというのに、いざ自分がそうされると子供のように怯えだしたのだ。 何やらうわごとで、ごめんなさい、イジメないでぇ、などと言いながら……知恵はそのまま泣き崩れていく。 少女達は驚いた。 そして呆れる。 そんなに痛いとわかっているなら、なぜ……? と。 また殴られるのでは…と少女達に怯えていく知恵。 その情けない姿が彼女達の目に焼きついていった。 その『教師であったもの』を、侮蔑、あるいは憐れみの瞳で見つめていく……。 そしてしばらくそれを眺めると、それに飽きたのか、少女達は静かに教室を後にしていくのだった……。 ……いま思えば、ここが転機であったように思う。 もしここで彼女達が去らず、知恵になぜこんなことをしてしまったかの顛末を聞いていれば。 そうすれば部活メンバーはあの男の鬼畜ぶりにいち早く気づき、あの子はあんなことにはならなかったのかもしれないから……。 そうして教室に一人取り残された知恵は、失意のどん底に落ちていった。 愛する恋人にも相手にされず、信頼されていた生徒には嫌われる。 ……自業自得だが。 彼女はもう、このまま死んでしまおうかとまで考えるようになる。 首の痒みもどんどんどんどんひどくなっていった。 そしてその後はもう、ヒドイ生活。 自分の傍に誰もいてくれない、寂しい日々が続いていく。 授業もあまりまともにできなくなり、何も知らない生徒達は知恵先生が元気のないことに心配していた。 せめてこれを生きる糧にしていれば、またちがう未来もあっただろうに。 放課後の職員室で一人仕事を片付けている時など、知恵はこの世界にたった一人ぼっちなんじゃないか…とその寂しさに押しつぶされそうになっていた。 結局知恵は、寂しがり屋だったのだ。 傍に誰かがいないと生きていけない。 それにこの村の鬼と、あの男が付けこんだということだ。 どちらもこの雛見沢でしか起こりえないこと。 寂しさの境地にあった知恵は、時々自分の手首をじっと見つめていることが多いことに気づく。 『それ』で寂しさを紛らわせる時もあった。 ……その時だった。 奇跡が起きたのは。 その日も一人職員室で仕事をしていた知恵は、いきなり背後から抱きしめられる。 ひさしぶりに感じる、人の温もり。 耳元でささやかれる、自分を呼ぶ声。 ……圭一だった。 彼が抱きしめていてくれたのだ。 最初は夢だと思った。 何度も何度もそれをベッドの中で見ていたから……。 でもその背中に感じる温もりはたしかに本物で……。知恵はおもわず涙を流してしまった。 そして彼の胸の中に抱きつき、おもいっきり泣いていった。 ごめんね、ごめんね、と、別に自分が悪いわけでもないのに、そう泣きじゃくってしまった。 なぜいままで自分を放っておいたのか、その理由なんてもうどうでもよかった。 圭一が帰ってきてくれたというだけで、知恵は満足だったから。 そうして知恵は、前以上に圭一を愛するようになっていく。 一度あの別れたような寂しさを知ってしまったら、二度と彼に嫌われたくないと考えるようになる。 何でも言うことを聞くようになる。 それこそが彼の目的だったとも知らずに。 知恵はふたたび笑顔を取り戻していった。 その日、知恵は圭一に今日は自分の家に泊まっていって、と頼んだ。 彼女にしてみれば、本当にひさしぶりに彼と過ごせるのだ。 一分一秒でも長く一緒にいたいと考えるのは当然だろう。 圭一もそれを快く受け入れてくれて、知恵はウキウキ気分で家路についていく。 車を運転する手にも力が入る。 そうして興宮のマンションにつくと、知恵は帰ってすぐ彼に抱いてくれるようねだった。 玄関でまだ靴も脱いでいないというのに、その場でいきなり圭一のを取り出していく。 何も寂しかったのは心だけではない、身体も寂しかった。 疼いていたのだ。 ひさしぶりの圭一のをじっくりと眺めると、知恵はそれをパックリと口に咥えてしまう。 そしてそのままジュポジュポと。 いやらしい音をさせながら口を激しく動かしていく。 もう、それを食べるように。 あまりの激しさに圭一はたまらず射精してしまう。 知恵の口に、ドクンドクンと。 どうせ飲んでくれるだろう、と遠慮なく吐き出していった。 ……最高にきもちいい瞬間。 知恵はそのとても濃く、苦いものを全て口で受け止める。 出ている間も、ジュポジュポと吸ってあげる。 こうすれば彼がもっと喜んでくれるのを知っていたから。 舌の上にドピュドピュと吐き出されてくる精液。 ひさしぶりの彼の味……。 知恵は酔う。 すぐ飲み込んでしまうなんてもったいない。 舌の上で、じっくりと転がしていく……味わう。 すごく苦い……むせかえりそうなほど。 けど、これがずっと味わいたかった。 だから舌に絡ませていく。 ゼリーのような精液が、知恵の舌にいやらしく絡み付いていく。 たっぷり味わったら、もちろん飲んであげる。 飲ませるのが彼のお気に入りだから。 大きな固まりを、ゴックンと飲み込む。 残ったものも、ゴクゴク飲み込んでいく……。 そうして圭一の精液を全て飲み干すと、知恵はすぐに立ち上がる。 玄関の扉に手を付き、あの清楚なワンピースを捲り上げる。 下着も脱いでしまう。 お尻を後ろに突き出して、もうじっとりと濡れているそこを彼に見せつける。 入れて……と、おねだりする。 なんてはしたないのか。 教師のくせに。 圭一ももう我慢できない。 知恵のそこにおもいきりペニスを突き立てる。ズブリと根元まで。 玄関の扉に手を付きながら、知恵は圭一に後ろから抱かれていく。 犯されていく。 あぁっと声をあげる知恵。 長いこと入れられてなかった。 膣がビックリしてしまったのだ。 だがすぐに快感を思い出す。 硬いものがゴリゴリとお腹の中をけずっていく、この感覚。 ペニスが何度も出し入れされていく。 知恵のお尻が、圭一にパンパンパンっと叩かれる。 それに知恵は喘ぐ。 玄関先で、まるでレイプされているような気分になる。 それに興奮までしてしまう。 メス奴隷にされるわけだ……。 だってこんなに喜んでる。 扉一枚外では、人の足音が聞こえているというのに。 はしたないあえぎ声をあげてしまう。 でも知恵は止めない。 自分からも腰を動かしていく。 ペニスを貪っていく。下のお口で。この時初めて彼女は罵られる。 スケベなメス犬が、と圭一に罵倒される。 汚い言葉で。 知恵は否定しなかった。 だって実際そのとおりだから。 自分は今、いやらしく腰を振っているのだから。 犬のように浅ましく。 だから言ってあげた。 はい、知恵はいやらしいメス犬です…どうかもっと犯して下さい…と。 圭一は喜んでくれた。 そして興奮してくれた。 ……なぜわかったかって? 膣の中で、ペニスが動いたから。 ピクンピクン。 それが女にはわかるから。 お返しに知恵はもっともっと締め付けてあげた。 お尻の穴をキュっとすれば、一緒に締まる。 圭一はたまらない。 そのまままた射精してしまう。 ドクンドクンと知恵の中に。 生で。 危険日だったが、知恵は気にしなかった。 むしろ嬉しい。 彼の子供が欲しいもん……。 ドピュ、ドピュ、ドピュゥ……! 圭一はいつもより多く長く、そして勢いよく射精していく。 知恵はそれを膣で全て受け止める。 そして、あぁ…興奮してくれたんだ…とわかる。 子宮にバチバチとあたってくる、あの感じでわかる。 女にしか味わえない理解。 ドクドクと入ってくる。 もっと出てくれるように、知恵はお尻を揺らす。 尿道に残っているのも、全部ちょうだい…と搾り取っていく。 圭一はそのいやらしさに、ついまた知恵のお尻を叩く。 バチンバチンバチン。 射精しながらお仕置きをしていく。 スケベなメス奴隷に。 そして最後まで出尽くしていく、白い液体。 お腹の中を精液でタプタプに満たしながら、知恵は幸せな気持ちでいっぱいになっていった……。 ……そうしてひさしぶりのセックスを終えると、知恵と圭一はようやく部屋の中に入りくつろいでいった。 お気に入りのソファーに一緒に座り、テレビを見たり。 二人の好きな音楽を聞いたり……。 二人はその立場上、外でデートなどはあまりできなかった。 だが知恵はこの自宅の一室で一緒にいられるだけで幸せだった。 彼と一緒なら、どんなところだって素敵なデートスポットなのだから。 そうしてしばらく部屋の中で過ごし、そろそろおなかもすいてきた頃。 知恵は圭一に夕食を作ってあげようと考えた。 その時、ついクセで前原君と呼んでしまう。 慌てて圭一と言い直す。 だが彼は、今日はこれからそれで呼んで欲しい…と言い出した。 おまけに敬語まで使えと言う。 知恵は疑問に思う。だがすぐに圭一が悦ぶならと承諾していく。……ちょっとイケナイ気分。 知恵はキッチンに向かった。 一人暮らしのためあまり広い台所ではないが、それでも彼を悦ばせるものを頑張って作ろうと思った。 …………悦ばせる? 何かを思いつく知恵。 にやりと笑う。 知恵はいきなり服を脱ぎ始めた。 ぬぎぬぎぬぎ。 ワンピースを脱ぎ捨てる。 さっき終えた後に新しくした下着も全部脱いでしまう。 部屋の中で全裸になったのだ。 圭一はキョトンとした。 さすがの鬼畜な彼もこれは予想してなかった。 が、すぐに罵る。 この露出狂が……と。 知恵は真っ赤な顔をする。 ……まんざらでもないらしい。 そのまま知恵は裸でキッチンに向かう。 そしてそこに用意してあったものを着ていく。 というか、付けていく。 料理するのに必要だから。 エプロンだ。 そう、知恵は裸エプロンをやってあげたのだ。 恥ずかしげもなく。 普通こういうのは男に頼まれてやるもので、女の方から自主的にというのは……ない。 だが普段からメイドだ巫女さんだと言っている圭一……前原君なら悦んでくれると思ったので、先生やってあげますね? 思ったとおり、前原君は悦んでくれました。 私が水道の蛇口をひねり、さあ頑張って作ってあげようと思った途端、彼は後ろから抱きついてきましたから。 まだまな板も敷いていないのに、スケベな前原君は早くも先生にイタズラしてきたんです。 悪い子です。 すかさず私は注意します。 だって彼は私の大切な生徒ですから。 前原君。 先生いつも言っていますね? 人の迷惑になることはしてはいけないと。 すぐに離しなさい。 そもそも、先生に抱きついたりしてはいけません! ……けれど前原君は離してくれません。 それどころか、先生の胸にエプロンのわきから手を入れ揉んでくる始末です。 ほんとにイケナイ子です。 しかたないので、そのまま好きにさせてあげることにしました。 甘いですね私も。 まずはまな板を敷き、そこに乗せた野菜をきざみ始めます。 トントントン。 ……ん……。 前原君の手の動きが気になって、先生うまく切れません。 というかあぶないですよ? ……!? そ、そっちはほんとにいけません、そこは先生の一番弱いトコです。 いますぐ手を離しなさい……。 あん!……ゆ、指入れちゃダメ……あっあっあっ♪……さ、さっきのが出てきちゃう……。 ん……コホン! わ、わかっています。 先生は感じてなんていませんよ? 生徒と教師は不純な気持ちになどなりません。 当然です! !?……ん……そ、そこは……あっ……よ、弱いトコだって、知ってるクセに……。 は、は、はぁん。 あ、き、きもちい……あん、あん……け、けいいちぃ……。 ……だ、だからわかってます! 先生は冷静です。 いたってクールです。 いいかげんおなかがすいた? す、すぐ作ります! こ、これくらいのことで……。 …………ひあっ!? う……ひ、ひどい……い、入れてくるなんて、反則……あぁぁ……。 あん、あん……あぁ……い、いい……お○んこきもちいい♪………もっと突い……♪ ん……せ、先生に入れるなんて何事ですか! た、退学ものですよ……。 で、でも先生はあなたを見捨てません。 こんなイケナイことをしてしまう生徒、い、一生そばにいてあげないとですから……。 あ、あん。 は、はぁ、はぁ。 お、奥……ねぇ、もっと奥きて?……あ、あぁ、そ、そこぉ……。 ん……ま、前原君? セ、セックスというものは、あくまで恋人同士が愛を確かめ合う行為です。 で、ですから、け、けっして快楽に溺れてはいけません。 ましてや、あ、あえぎ声をあげるなんて、とてもはしたないことです。 わかりますね? だ、だから……は、はぁぁ……だからぁ……そのまま中に出しなさい……♪ あ、当たり前です。 これは本来は、子供を作る行為なんですよ? 外に出すなんて先生絶対に許しません。 い、いいですね。絶対に抜いてはいけませんよ? わかったら返事をしなさい前原君! あはぁ……よ、よくできました。 じゃあそのまま中に……先生のお尻の中に、全て射精しなさい……。 よく出るように、せ、先生もお尻を振りますね? これも大切な生徒のためです。 けっして快楽のためではありません……。 はぁ、はぁ、はぁ……♪ あぁ、い、いい……おく、おく、おく……あたるぅ……ああぁぁぁ♪ あ、イ、イク……私もイきそ……ん、んぅ……んふぅぅぅ……あ、あぁぁぁぁぁっ♪ ドクドクドク……ドクン。 前原君はそのまま私の膣に射精しました。 二回目なのにすごい勢いです。 さっきのと合わせて、私はこれなら『当たった』かなと思いました。 だってこんなにも濃いんですから……。 ……その後も知恵は、圭一に何度も求められていった。 裸エプロンはよっぽど彼の琴線に触れたらしく、食事を作りながらの知恵を圭一はバックで犯しまくるのだ。 当然調理の手がはかどるわけもなく、それでも知恵は彼に突かれながらそれを続けていく。 だがその仕草も、圭一にとっては興奮のスパイスにしかならない。 余計に燃えてくる。 パンパンパンパン。 カタンカタンカタンカタン。 圭一の腹と知恵のお尻がぶつかる音。 フライパンとガスコンロがぶつかる音。 その二つの音だけがそこに響き渡り、キッチンで生徒と教師が絡み合う様はとてもいやらしい光景だった……。 ……その日を境に、圭一と知恵の関係は変わった。 知恵は前以上に圭一に心酔し、彼のどんな要求。 命令にも従っていくようになる。 つまりそれは、主従関係。 彼女もそれを望んでいるようになっていた。 圭一の方も、知恵を性的な欲望を満たす相手にしかみなくなる。 ……もっともそれは最初からだが、それを彼女の方も受け入れたということだ。 圭一は年上の肉奴隷を手に入れた。 たぶん、この時から。 そうなると二人の生活も乱れに乱れていく。 学校が終わると、圭一はほとんど自宅に帰ることがなくなり、知恵の家に泊まることが多くなる。 知恵もそのほうがいいので、当然受け入れる。 半同棲生活だ。 彼の生活用具は全て買い揃えた。 お揃いのマクラも買う。 ベッドは一つで十分。 スーパーでする買い物の量も多くなり、その袋の重さに知恵は幸せを感じていった。 彼はいっぱい食べるからなぁ…と、もはや新婚気分だった。 そんな純情な乙女心もまだある。 彼女の性格からくるものだから。 身体はもうすっかりメス奴隷化されてるのに。 ペニス無しでは生きていけないほどに。 だから圭一も知恵に色々させていく。 知恵も圭一に色々シテあげる。 しゃぶれと言われれば、どこででも咥えてあげた。 MFはもちろん。 朝、車で圭一と一緒に雛見沢分校に行く時にもシテあげる。 誰かに見られたらマズイからと、まず学校の裏手に車を止める。 そして運転席から身を乗り出して、助手席の彼のを咥えていく。 朝あれだけ出してあげたのに、もうビンビンになっている圭一に嬉しくなる知恵。 時間があまりないので、激しくシテすぐにイカせてあげる。 正直欲しくなってしまったが、いくらなんでもそれは無理。 だから自分でイジりながらしゃぶっていたら、すかさずご主人様に罵られる。 これから学校なのに、お○んこそんなベチャベチャにしていいんですか、知恵先生、と。 ……その罵倒だけで、知恵はイってしまった。 スッキリした彼女は、その日一日とても満足な授業ができたとかできなかったとか。 そんな圭一の『調教』は、何も学校だけではない。 放課後や休日にも行われていった。 メス奴隷の知恵もそれを望んでいた。 彼に裸になれと言われれば、どこででも服を脱いだ。 夜のベランダで。 夜の道端で。 夜の、雛見沢で。 知恵と圭一はあまり外でのデートができない。 だから、夜になって人目がなくなってからそれをしたのだ。 あたりがすっかり暗くなると、二人は知恵の家からわざわざ車で雛見沢へと向かう。 もちろん車内では知恵は裸だ。 圭一の命令で、彼女は全裸のまま車を運転していくのだ。 真っ白な素肌の上に、シートベルトだけを締めて運転していく知恵……。 その姿に圭一はビンビンになる。 そして彼女を罵る。 この露出狂のスケベ女、すっ裸で運転して恥ずかしくないのか、と。 それに知恵も興奮していく。 誰かに見られてしまうのではないか、車内を覗かれたら一巻の終わり……。 赤信号で止まるたび息づかいが荒くなり、シートの下もビショビショになっていった。 だから圭一は触ってやる。 彼女が運転中でも、シートベルトに挟まれた乳房を乱暴に揉みしだいていく。 もうグチョグチョになっている下の口にも指を這わせてやる。 途端に喘いでいく知恵。 あ、あ、あ、と車内に声が響く。 運転にも乱れが生じていく。 圭一はそれでも止めてくれなくて、ピンピンになった乳首までこね回してくる。 下の割れ目にもズブズブ指を入れてくる。 身体じゅうが熱くなる。 知恵はもうガマンできなくなっていく……。 運転中なのに欲しくなってしまう。 そしてそう、口にしてしまう。 ハメて……と。 どんどんねだる言葉がいやらしくなっていた。 初めの頃は、抱いて、といっていたのに。 ご主人様とメス奴隷。 それを知恵も自覚しているからこその言葉だろう。 でも圭一は入れてやらない。 それはそうだ。 だって知恵は運転中なんだから、ハメてあげられるわけがない。 だから知恵は車を急がせる。 早くブチ込んで欲しいから。 根元まで一気に。 ……が、やはりガマンできなくなる。 知恵は片手を助手席に伸ばしていく……。 最初はギアに手をかけるのかと思った。 だがその手の行き着いた先は、圭一の股間だった。 もうガチガチになっているそれを、知恵はズボンの上からさすり始める。 右手でハンドルを握りながら、左手で圭一の勃起ペニスをシゴいていく。 なんて危険なのか。 だから圭一は知恵を叱りつける。 俺を殺す気か、ちゃんと運転しろこの淫乱教師、と。 知恵は顔を真っ赤にして、ごめんなさい……と従っていく。 少し涙目にもなる。 ご主人様に怒られ、しゅんとする知恵。 その可愛らしい姿に圭一は不覚にも萌えてしまう。 ねだられたとおりハメてやりたくなったが、今は知恵の胸や割れ目をイジリまくるだけでガマンしておく……。 モミモミモミ……。 クチュクチュクチュ……。 ……そうしてようやく雛見沢の道端に車が着くと、知恵はすぐに助手席にいる圭一に跨ろうとした。 もうガマンできないとすぐに彼のを咥えこもうとするのだが、圭一はそれをさせない。 さっきの危ない運転のお仕置きだ、とそのまま車の外に出て行ってしまう。 当然、知恵もそれを追っていく。 すぐに車から出て、圭一の背中を走って追っていく。 ……自分が今、全裸であることも忘れて。 深夜の雛見沢の道端を駆けていく。 たしかにこの村は田舎のため人口は少ないが、それでも人に会う可能性は0ではない。 もし誰かに見られたら終わりだというのに、その時の知恵は圭一に入れてもらうことしかもう頭になかった。 そうしてようやく圭一に追いつくと、知恵は彼の腕に自分の腕を絡めていく。 そして耳元でこうささやく。 はやく、はやく、ここでいいから入れてよぅ……と。 それに圭一は罵る。 こんな道端でできるわけないだろ、何考えてんだ変態女と。 知恵は顔を真っ赤にする。 さっき車の中でも見せた、圭一が萌えてしまった表情だ。 圭一はそのまま知恵と腕を組んだまま、夜の雛見沢でデートとしゃれこもうと考える。 この可愛らしいメスの恥ずかしがる姿を、もっともっと見たかったから。 イジメたかったから。 しっかりと服を着ている圭一と、全裸でふとももをモジモジさせながら歩いていく知恵……。 はたから見たら、なんて仲の良い露出狂カップルなのか。 知恵はピチャピチャと地面に雫を垂らしながら、じっくりと圭一との夜の雛見沢デートを堪能してくのだった……。 この頃にはもう、知恵は圭一ナシでは生きられない身体になっていた。 毎日毎日どこででも彼を求める。 圭一のペニスを咥えることばかりが頭を占めていった。 授業中にもそれは顕著だった。 圭一に勉強を教えるフリをして近づき、その手に指を絡ませていく始末。 そして彼の耳元でこうささやく。 この後、トイレでハメて…と。 周りには幼い生徒達がいるというのに……。 もう誰が教師だなどといえようか。 変態淫乱教師、知恵留美子。 そんな低俗な名が似合う、はしたないメスに育っていた……。 - チエルミ調教日誌 弐に続く……。
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今でも時々、夢を見る。 ジロウさん、あなたが「こんなことはやめるんだ」と言って。 私は悩んで、でも結局は頷いて、「そうね、やめましょう」と答える。 それで何もかもが終わりになる、そんな夢。 でも、そうはならなかったからこそ、今の私がある。 あそこでジロウさんの言葉に頷いていたら、 私は「東京」の手で亡き者にされていただろう。 彼らにとっては、あの事件は「起きなければならなかった」のだから。 それでも時々、私は夢を見る。 何も起こらず、何もかもが平穏に過ぎていく夢を。 「これで、終わりですね」 入江は最後の資料をファイルに綴じると、それを私に差し出した。 「日付は鷹野さんが書き込んでください。それはあなたの役目だと思います」 「……ありがとう」 私はファイルの表紙に、今日の日付を書き入れる。昭和61年3月31日。ファイルのタイトルは、 「雛見沢症候群の研究と治療に関する最終報告書」。これで本当に、入江機関の……いえ、おじいちゃんの研究は全て終わったのだ。 「終わりね」 「終わりましたね」 私と入江は、どちらからともなく同じ台詞を繰り返し、頷きあった。 明日には地下施設への注水が行われる。入江は自衛隊を退官し、その退職金で地上の診療所を買い取ることが決まっている。今度こそ一人の医者として、この村に骨を埋めるのだそうだ。 私もこの村に残ることにした。もう何年も住み慣れた村だし、入江にも「医者としてでも看護士としてでも構わないから、ぜひ診療所に残って欲しい」と言われている。 選択する自由はあった。 昭和58年6月の事件の後、私は高度な政治的取引と、ジロウさんの奔走のお陰で極刑を免れた。監視付きの身分ではあるが、牢獄に繋がれることもなかった。 これには、私が雛見沢症候群研究の第一人者だったということも有利に働いたらしい。 雛見沢症候群の危険さは、皮肉なことに私自身が身をもって表した。それを目の当たりにした政府は、何としてでもこの危険な病を早急に撲滅しなければと判断したのだ。 それで、懲罰委員会は私への厳罰を諦めた。下された判決は呆れるほどに軽く、しかも執行猶予付き。ただし、条件は雛見沢症候群の研究・治療に従事すること――つまり、牢屋で項垂れている暇があったら、1日でも早く雛見沢症候群を撲滅しろという命令だ。 それはつまり、以前と何も変わらない暮らしだった。診療所に訪れる患者たちからこっそりとサンプルを集め、既に発症している患者には治療を施し、地下の研究室で予防薬と治療薬を開発する。変わったのは、自分自身が症候群の感染者として、サンプルを提供することもあったぐらいか。 それから3年。私と入江は、文字通り寝食を惜しんでこの病と闘い続けたかいあって、雛見沢症候群の予防薬を完成させることに至った。完全ではないが、治療薬も形になっている。北条悟史・沙都子兄妹の経過を見る限りは、たとえ過去にLV5を発症した患者でも、予防薬との併用で問題なく生活していける。 これで私に科せられた条件はクリアした。私は自由で、もう雛見沢に残る理由はない。幸いにも医師の資格は剥奪されなかったから、どこか知らない街で暮らして行くことも容易かった。 でも、私はこの村に残ることを選んだ。 この村は「おじいちゃんの村」だ。おじいちゃんが研究し、おじいちゃんの研究のお陰で平穏を保たれた村だ。そしておじいちゃんへの思慕を超えた妄執のために、私が滅ぼそうとした村だ。 この村にいる限り、私は私の罪を忘れない。私のするべき罪の償いを忘れない。残る理由は、それで充分だった。 結局のところ、研究所が閉鎖されても、私の暮らしは以前とほとんど変わらずに続くというわけだ。あんな事件を起こしたにも関わらず、まるであんな事件などなかったかのように。 ……いいえ、違う。変わったこともある。どうしようもなく変わってしまったことも。 ジロウさん。私は胸の中で、その名前を呼ぶ。私をあの闇の中から救い出してくれたひとの名を呼ぶ。それは、一番近くて遠いひとの名前だ。 あの後、ジロウさんは私を助けるために奔走し、そのために私との接触を避けなければならなかった。罪人と証言者、あるいは監査対象と被対象者があまりに親密では、証言の信憑性が揺らいでしまう。 だからジロウさんは、私と特別な関係であったことをひた隠しにした。監査のために雛見沢を訪れることがあっても、2人で過ごせる時間はいつもほんの僅かだった。 症候群の発作が起きて、世界がみんな私を拒んでいるような気持ちになって、誰かに抱きとめていて欲しいと願う夜。そんな時でも、電話をかけることさえできなかった。せめて声だけでも聞けたらいいのに。そう思いながら、あのひとの優しい声だけでも思い浮かべようとする。そんな夜を何度繰り返しただろう。 これからも、それは変わらない。少なくともあと10年、事件のほとぼりが冷める頃までは、私とジロウさんは今の距離を保つしかないだろう。 いつまでそんな不安定な関係が続くだろう。それはとても怖い想像だ。ジロウさんは不器用だけど優しい人で、彼自身が思っているよりはずっと、女性にとっては魅力的な男性だと思う。 そんな彼の前に、私より綺麗で若くて、いつでも彼の傍にいられる女性が現れたとして……それでもジロウさんは、私を好きでいてくれるかしら? それはとても怖い想像。いえ、怖くて現実的な予想。 たぶん、これこそが私への本当の罰なのだと思う。本当に大切で欲しかったものに気付かず、どうすることもできずそれを失う。そして永遠に1人で歩いていくしかない…… 「……さん?……鷹野さん?」 そんな暗い思考の闇に落ちそうになっていた私を引き戻したのは、入江の声だった。 「大丈夫ですか、鷹野さん?」 急に体調を崩したとでも思ったのだろうか。それともほとんど完治したはずの症候群が、ここでまた発作を起こしたのかと思ったのだろうか。入江の声は不安げだ。 私は首を振り、少し無理に笑顔を作って、そうではないと否定する。 「大丈夫よ。これで終わりだと思ったら、ちょっといろいろ思い出してしまって……柄じゃないわね」 「いえ、私の方こそすみませんでした。鷹野さんの気持ちも考えず……」 入江は面目ない、という顔で何度か頭を掻いて、それからふと思いついたように立ち上がった。 「鷹野さん」 「はい?」 「最後です。研究所の見納めをしましょうか」 「……そうね」 それはあまり入江らしくない提案だとは思ったが、私は素直にその誘いに乗ることにした。私の罪の象徴のような場所。そこを最後に目に焼き付けておくのも悪くない。 階段を下り、ひとつひとつ部屋を巡る。その全てに私の罪の記憶がある。消えない過去に想いを馳せれば、歩みは自然と遅くなり、最後の部屋を出る頃には小1時間も経っていた。 そこで、入江の表情が急に変わった。言葉にするなら、それは「にんまり」。もっと具体的に言うなら……それは、誰かにメイド服を着せる算段が整った時のような顔。 「うん、ちょうどいい時間ですね。そろそろ頃合です」 「こ、頃合って……?」 「行きましょう鷹野さん。みんなが主役を待ってますよ」 入江は私の返事も聞かず、私の手を引いて階段を上っていく。わけがわからず、私はされるがままに入江の後を追う。 そこには、予想外の人物が待ち構えていた。 「ナイスです。ちょうどいいタイミングです」 「うん、監督にしては上出来だね! おじさん感心しちゃったよー」 園崎の……双子姉妹? なんで彼女たちがここに……!? 「監督。向こうの準備の方、お手伝い頼んじゃってもいいですか?」 「もちろんですよ。それでは鷹野さんをよろしくお願いします」 「え!? ちょっと、入江先生!? 園崎さん!?」 まだ入江に掴まれたままだった手は、そのまま園崎姉妹に引き渡された。 左右を姉妹にがっちりと掴まれ、私は一番手前の処置室に引きずりこまれてしまう。 そしてそこに準備されていたものを見て、私は今度こそ絶句した。 「あ、監督だ! うまく行ったのかな? かな?」 「ばっちりだよレナちゃん。今、詩音さんと魅音さんにお願いしてきた」 「そりゃばっちりだぜ監督! なあ、どれぐらいで準備できるかな?」 「魅音と詩音の2人がかりなら、30分もかからないと思うのですよ、にぱー☆」 「で、でもああいうのって、すごく時間がかかるんじゃないかな? 大丈夫かなあ……むう」 「ねーねーが付いているんですのよ? 心配しなくても大丈夫ですわ。それより監督、 こちらはいいですから早く着替えて来てくださいまし。白衣じゃ締まりませんことよ!」 「ええ、わかりました。それじゃあみなさん、こちらの仕上げをよろしくお願いします」 「おお、任せとけ! 部活メンバーの総力を挙げて仕上げてやるぜ!」 「おーーーーー!!」 今でも時々、夢を見る。 これも夢だと思った。 だってこんな優しい現実が、私に訪れるはずがない。 これはきっと、孤独な私が私自身に見せた夢。 私の都合の良い夢。 待合室までの廊下には、どこから持ってきたのか、赤い絨毯が引かれていた。少し汚れている。もしかしたらレナちゃんが、ゴミ山から探してきたのかもしれない。重かったでしょうに。 シンプルなデザインのドレスは、園崎姉妹のお手製。「いやあ、興宮のおじさんのお店はもっと豪華なのあったんだけどねえ。やっぱそういうお店のお古じゃまずいでしょ?」「おねえにしては空気を読んだ、いい判断ですよね。褒めてあげます」「な、何よ詩音ー!」なんて、2人して大騒ぎしながら着せてくれた。 白いハイヒールは、前原くんのお母さんのもの。「借りてきたものがあると、縁起がいいんだろ?」……そんなお伽噺、男の子がどこで聞いたのかしら。 ブーケは造花だった。春の遅い雛見沢では、まだ野の花も咲いていない。作ったのは北条兄妹だと聞いたけれど、たぶん沙都子ちゃんがほとんど作ったのよね。だって悟史君はあんまり手先が器用じゃないもの。華麗なトラップをいくらでも生み出す沙都子ちゃんの器用さが、悟史くんにも少しはあれば良かったのに。 同じ造花を手にとって、絨毯に撒き散らしながら私を先導していくのは梨花ちゃん。「オヤシロの巫女である僕が祝福するんだから、幸せ間違いなしですよ、にぱー☆」と彼女はは笑う。 夢だ。これは夢だ。全部ただの夢なんだ。 だってありえない。 なんで彼らが私にこんな準備をしてくれるの? 純白のドレス。青いリボンを結んだブーケ。赤い絨毯。 その先……造花やら紙テープやらで飾り付けられた診療所の待合室に、 なんであなたがいるの? ここにいないはずのあなたが、なんでそこで待っているの? ねえ教えて、ジロウさん――! 「鷹野さん……いや三四さん」 ジロウさんが、困ったように微笑む。 「実はね、僕がみんなに頼んだんだ。もし……もし三四さんのことを許してくれるなら……僕と三四さんが幸せになることを許してくれるなら、僕のプロポーズに協力してくれないか、って」 そう言うジロウさんの顔は真っ赤だ。ううん、たぶん私の顔も真っ赤だと思う。なんだか恥ずかしくて、まともにジロウさんの顔が見られない。 「ほ、ほら、僕たち当分、籍も入れられないし、式なんか挙げられそうにないだろう? でも、やっぱりその…… ちゃんとしておきたかったんだ、こういうことは。内々だけでもいいからその、披露宴っていうのかな。そういうものをしておきたかった。 だって僕はその……鷹野さんのことを、あ、愛してるし、いつも傍にいることはできなくても、ずっと一緒に歩いていきたいと思ってて、その……」 「ジロウさん……」 「い、いやだった、かな?」 ジロウさんの顔が、今度は見る見るうちに青くなる。2人して相手の顔も見られずにいるのに、手に取るようにそれがわかった。 「いやだったらいいんだ! 三四さんがいやなら、このことは一切なかったことに! そ、そうだ。ちょっとした仮装パーティだったと思ってくれれば!! そう、雛見沢症候群の研究終了のパーティってことで――」 「ま、待ってくれよ富竹さん! ちょっと落ち着いて!」 なんだか雲行きが怪しくなってきたのを見かねたようで、慌てて前原くんが割って入る。同時に梨花ちゃんと沙都子ちゃんの2人も割り込んできた。 「富竹、そんな風にまくし立てたら、鷹野だって答えられないのです」 「そうですわ。それにおじさま、鷹野さんだってこの服を着ることの意味ぐらいはわかっていらっしゃると思いますのよ? ですから答えなんて半分は出てるも同じなんでございます! 落ち着いてくださいませ!」 「でも、レナは富竹さんの気持ちもわからなくはないかな」 「偶然ですね。私もわかりますよ」 顔を合わせて頷いたのは、レナちゃんと詩音さん。 「だって、レナはやっぱり、ちゃんと言葉が欲しいんだよ、だよ?」 「そうですよ。やっぱり好きな人には、それを言葉でも態度でも示して欲しいものですから」 そう言いながら、詩音さんは横目で悟史君を見た。いきなり視線を振られた悟史君が、むうと呻きながら頭をかくのが見える。 そんなことに気付くぐらいには、私は落ち着いたらしい。 私はひとつ深呼吸すると、さっきから頭を混乱させていた疑問のひとつを、思い切ってぶつけてみることにした。 「ねえ、梨花ちゃん。ひとつ訊いてもいいかしら?」 「なんです? 鷹野」 「さっき、ジロウさんが『もし私を許してくれるのなら協力して欲しい』とお願いした、と言っていたわよね」 「はい、間違いないのです」 「……許せるの? 私を」 「もちろんなのですよ」 即答だった。こちらが息を飲むほどの。 「雛見沢症候群が怖い病気じゃなくなったのは、鷹野たちのおかげなのです。悟史を治したのも、沙都子を治したのも鷹野たちなのです――鷹野。考えても見なさい」 梨花ちゃんの声が、途中でその雰囲気を変えていく。 「罪のない人間なんていないわ。私にも罪がある。沙都子にも罪がある。圭一にもレナにも悟史にも、魅音にも詩音にも入江にも罪がある。私が知らないだけで、富竹にだってきっと罪はある」 ああ、この声は忘れもしない。オヤシロ様の巫女の声、神託の声だ。だとしたら、これは人の罪を裁く神の声? でも、その声が告げたのは断罪ではなかった。 「でもみんな、その罪と向き合って、償って、そしてそれを許されながら生きて来た。鷹野。あなたはこの村で、自分の罪を償い、罪と向き合って生きて行くことを選んだ。鷹野。私はあなたの罪を許します。そして鷹野――」 そこで梨花ちゃんは笑った。まるで祝福の花のような笑顔で。 「鷹野はもう、僕たちの大事な仲間なのですよ。だから、僕らはみんなで鷹野の幸せをお祝いしたいのですよ」 夢だ。こんなのは夢だ。 罪が許されて、祝われて。 そんなことがあるはずがない。 でも、だとしたら、頬を伝う涙がなんでこんなに熱いんだろう? 「……ありがとう、梨花ちゃん」 私がそう言うと、梨花ちゃんはにっこりと頷いた。 その向こうでは、ジロウさんが入江と前原くんになだめられたり励まされたり、大騒ぎが続いていた。 私はもう1度、深呼吸する。ねえ、オヤシロ様。もし貴方への祈りが許されるのだとしたら、少しだけ勇気を頂戴。 「あうあう、心配しなくても大丈夫なのですよ。僕は縁結びの神様なのです☆」 ……そんな声がどこからか、返ってきたような気がした。 「ねえ、ジロウさん」 「な、な、何かな、三四さん」 「あの……もう一度、最初から……ちゃんと言ってくださる?」 「ちゃ、ちゃんとって……」 「だから、私とどうしたいのか。これからどうして行きたいのか、もう1度。そうしたら私……今度こそ頷くわ」 今でも時々、夢を見る。 ジロウさん、あなたが「こんなことはやめるんだ」と言って。 私は悩んで、でも結局は頷いて、「そうね、やめましょう」と答える。 それで何もかもが終わりになる、そんな夢。 それは今となっては夢でしかないけれど、私はもう、間違えない。 今度こそちゃんと頷いて、貴方の手を取るわ。 ねえおじいちゃん、見ていてくれる? 三四が好きになった人はこんなにも素敵なのよ。 おじいちゃんが救った村は、こんなにも素敵なのよ。 ねえ、おじいちゃん―― もう醒めない夢の中、仲間たちの祝福の声が上がる。
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【登録タグ SAI お絵かき講座 ひぐらしのなく頃に ライナーガオー 動画 描いてみた】 【【描いてみた】神無月のひぐらし-リテイク-【ひぐらし+神無月の巫女】】 作者名:ライナーガオー コメント 名前 コメント
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リブレ amazon 【タイトル】NightS 【出版社】リブレ出版 【判型】B6版 【ページ】XXXP 【初版発行】2013.02.09 【価格】720 円 【叢書】ビーボーイコミックスデラックス 【目次】 1 NightS 2 リプライ 3 感情スペクトル 【主な登場人物】 NightS 唐島 穂積 リプライ 関 高見 感情スペクトル 久郷 笛吹 仲屋 【あらすじ】 NightS 黒社会の駆け引きと恋の心理戦 運び屋の唐島は、どこか秘密めいていて色気のあるヤクザ・穂積の仕事を引き受ける。惚れて、探って、騙して、裏切られ。運び屋とヤクザの恋の心理戦の行方は――!? その後の2人の描き下ろしあり。 リプライ オーバーフロウ寸前、大人の純情 「声が震えてること、きっと気づかれていたと思う。自分が実は参っていたことに、俺はこの日初めて気がついた」“客にすら笑わないセールス”高見を知れば知るほど惹かれていく整備士の関だったが――。その後の2人の描き下ろしあり。 感情スペクトル 男子高校生のトライアングルラブ 隣のクラスの顔の綺麗な奴は、俺がツルんでる友人にいつも恋する熱視線。お前の恋に協力してやる、と持ちかけたのは自分なのに、どうしてだか心がざわざわして――。自然と惹かれてしまう…男子高校生の恋の始まり。 【デザイン】 雑誌掲載時そのままの美しいカラーをコミックスにおいてすべて収録してあり、外カバーをとるとその表紙にも美しいカラーが。 ファンには最高に嬉しい一冊。デザイナーさまに感謝したくなるような秀逸なコミックスでもあります。。 【その他】 ドラマCD発売予定あり。 2013年07月24日発売。 【コミック特設ページ】 Libre 【複製原画展】 コミックス発売を記念して複製原画展が開催されます。 『NightaS』複製原画展 詳細 【コミック発売書店特典】 描き下ろし漫画ペーパー(両面)期間限定封入2013年07月まで 【書店別特典】 サイン&コメント付きイラストカード アニメイト全店:BBC DX「NightS」本体表紙イラスト 文教堂(一部店舗除く)、アニメガ全店、J-BOOK:BBC DX「NightS」カバーイラスト Amazon:MAGAZINE BE×BOY 2009年5月号「NightS」イラスト 中央書店サンモール店コミコミスタジオ:MAGAZINE BE×BOY 2008年7月号「感情スペクトル」イラスト 【記事】 CREA2015年02月号ダイエット特集 福田里香さんの連載「BLマンガ基礎講座」、『NightS』について掲載。 2015年01月07日発売 定価780円 ( 2015.01.14 CREA WEBのtweetより ) 【お詫びとお知らせ】 ビーボーイコミックスデラックス「NightS」乱丁本について 10月中旬に出荷したビーボーイコミックスデラックス「NightS」(著者 ヨネダコウ)7刷において、乱丁本が混入。 交換品をお送りくださる旨、記載あり。 ※乱丁箇所は「リプライ」にあるとのこと。 ( 2016.10.31 noteより ) .
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コミックマーケット71 2006年12月29日~31日 東京ビッグサイトにて開催 サークル名 CD名 上海アリス幻樂団 幺樂団の歴史2 ~ Akyu s Untouched Score vol.2 幺樂団の歴史3 ~ Akyu s Untouched Score vol.3 Alstroemeria Records The Garnet Star Angelic Quasar 紅夜ノ刻 -Aganai no toki- C.S.C→luv こんなんですみませんCD C-CLAYS 花蝶風月 Cherry Lunaburst 東方アッチェレランド Cis-Trance テクネMIX001 ColorfulCube Phantasmal Junction SIDE-A Phantasmal Junction SIDE-B Phantasmal Junction SIDE-C Crazy Voltage Fragments of Books CTBR Synth Sound Symphony CYTOKINE Third-Rater dBu music 2面に進めませんっ!! 阿礼の子供は夜の鳩山を飛ぶ日本の伝説(仮) Dear,friends D,M2 -Dear,Music vol.02- Demetori 如臨深遠 ~雨縒煙柳~ DeZI R 音速殴 -ONSOKU PUNCH-DX EDITION Dread-note Rock N roll Junkies Garage Lover! RW 少女幻樂 Golden City Factory 東方ミッドナイトMAXIMUMTUNE EXTRA STAGE Hellion Sounds Crimson Nightmare Iemitsu./A IA-STYLE/Toho -J/Fantasmix- SWRS-Silly Walker Re Style ink touch Sky of Twilight Key Music 東方見聞録 四ノ巻 KSTM 上海弦想曲 魔弦組曲 Liverne 東方幻奏祀典2 Canon Lunatic Gate Lunatic Gate Premium CD C71 Edition MA S ATTACK COUNTDOWN TO RED OHBA堂 幻想蓄音館 PASTEL JAM Atelier oguu 幽々閑々 お試し版 PICO研 東方暗夜楼 PMS 幻想編声譜(一) 東方紅魔郷より「月時計~ルナ・ダイアル」 Pulse Circus 大合奏! バンドブラザーズ EDIT COLLECTION 3 PXPANDXOTIC 東方できるとい~な☆ Reiche 少女と魔法 Reiche 鋲の人 フルートとリコーダーによる小品集/蟲姫ジェラート Rhyth 東方スクランブル! Scinicade Luna Megaropolice ~月下響宴 seven senses アヤカシサカセル -冥界お嬢西行寺 幽々子- Silly Walker こたつとみかん Silver Forest 東方蒼幻燈 SJV-SC 奥伝霊杜 SLM-music Hetare TOHO Music side G vol.2β Sound CYCLONE Night Flight E.P. SOUND HOLIC 東方的夢幻烈歌抄 東方的幽幻奏曲集 Sound Online Blue Constellations TAMUSIC 東方バイオリン3 続 東方子守唄 UI-70 ダメ人間の軌跡 1999~2003 DX UtAGe 四色流麗 WAVEDRIVE 空吹 USOBUKI wH 東方+α いえろ~ぜぶら 東方弦想歌 ~Color of Flower~ 東方弦想歌 ~instrumental~ イオシス 東方月燈籠 大江戸宅急便 ooedo.jp 月刊ミゾノクチ2月号 岸田教団 SuperSonicSpeedStar ぎんのしずく きのこが足りない 絃奏水琴樂章 Phantom Madchen Doll ~ 人の形が映せし幻 さかばと SPICA 砂塵音樂室 Hotch potch 森羅project 森羅 精霊召還 東方の彼方 ~far east distance~ 石鹸屋 石鹸屋のお歳暮2 セブンスヘブンMAXION FormerFrontier ちょむ工房 rerecordianism 再録主義 ひえろぐらふ 東方鋼魔狂 光収容の倉庫 俺の後ろに立つな 文鳥Online。 東方銀弾丸 ~Magazine of Silver Bullets~ 舞風(MAIKAZE) エム★ケーサウンズ2007 武蔵野電機製作所 礦石音幻紀行 ~ Wake of the CLOCK 物置小屋 とびまりさ サウンドトラック 来夢緑 Auge des Scharlachs 緋色の瞳 華胥幻郷 猩々緋のお茶 東方ギャングスター
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LUNATIC 「鷹野さん、窓を開けてくれるかい」 そこには笑いながら片手を回して窓を開けるよううながすジロウさんがいた。運転席の私を外からのぞき込んで居る。私は車内からぼう然と見ていた。ジロウさんの笑顔を月明かりが照らす。恐いほどに穏やかな笑顔だった。 窓ではなくドアを開いたのは、それが私の無意識から来る願いだったのだろう。私が愛した人はいつも、私を置いて死んでしまっていた。だから、あの世から私を迎えに来て欲しいと願っていた。 子どもの頃は何度両親が迎えに来る夢を見たかわからない。死にたくはなかった。けれど、生きる意味もわからなくなっていた。愛した人はみんな死んでしまっていたから、この世で愛した人を私は殺した。殺して、誰にも奪われないようにするために。 そして今、殺したはずのジロウさんが私の目の前で笑っている。ジロウさんにはH173を投与して、路地に捨てた後だった。私が立去る前にジロウさんは目覚めてしまったのだ。 「こんな夜中だけど、なんで僕達はこんな所にいるんだろうね……」 照れ笑いしながらジロウさんがつぶやく。私は眉が寄るのを自覚しながらも笑ってしまった。今のジロウさんはL5の末期なはずだった。それでも、私を信頼しきっている顔に頬が歪む。 山狗に抑え付けられながら、私を拒絶した時の記憶をジロウさんは自分で封印して、いつものように私の側で笑っていた。 その姿に雛見沢症候群を全身で否定されているようで憎らしく感じる。 本当にこの人はバカだと思った。一度信じたものは、死んでも信じきるとでもいうのだろうか。 「ジロウさん、覚えていないの?さっきまでどこにいたのか」 「……うーーーーーん」 考えこむ表情に普段のジロウさんとはやっぱり違うと確信する。こんな時のジロウさんは慌てながら訳の分からない事をしゃべり続けていたはずだ。私はその様子が面白くて何度困らせたかわからない。 「覚えてないのね。幸せな人」 「ものすごく嫌な夢を見たような、そんな気がするよ」 「そう、夢を見たの」 「夢だよ。夢じゃないと困る。小此木くんや山狗のみんなに抑え付けられて……君に……」 「私に?」 「こんな事を言って良いのかなぁ……」 「殺されそうになったのなら、夢じゃないわよ」 ジロウさんの私を見る目が大きく開いた。そして、私に一歩踏み出す。私はジロウさんに抱きついていた。 「夢じゃないわ。私、あなたを殺したの」 「……僕は生きてるよ」 「そう想い込みたいだけ。もう死んでいるの」 「なら、なぜ君もここにいるんだい?」 「私も死んだのかもね。あなたと一緒に」 「どうしていつも、君はそんな悲しい冗談を言うんだい?」 抱きしめ返すジロウさんの腕と声は柔らかいものだった。怒りも憎悪もなにもない、寂しさと悲しさがこもっているようだった。 「冗談じゃないのよ」 本気だと続けようとした唇は塞がれて、言葉が止まった。舌に絡みつく熱さに、ジロウさんの抱きしめる腕の強さと食い込む指の痛みに、私はまだ生きている事を感じた。少しずつジロウさんの吐息が乱れ始める。雛見沢症候群は理性から奪ってゆく。 私の下腹部にジロウさんのものが熱を持って触れていた。キスを止めるとジロウさんは私を抱きしめながら肩で息をしていた。 「ご、ごめん……ごめん、こんな所で……」 「ジロウさん」 私はジロウさんに抱きかかえられた。私はジロウさんのうなじをなでながら耳もとに囁きかえす。 「ジロウさん、続けたいなら車に入って」 「……う、うん」 限界まで下げた助手席にジロウさんを座らせ、シートの背もたれを後部座席へ倒す。そして私がジロウさんの上に座る。途惑うジロウさんが私の頬に手をそえた。暖かい手に私は微笑み返しながらジロウさんの前をくつろがせる。 元気になっているジロウさんのものを取り出して、シートから下りると屈んでジロウさんのものを口に含んだ。大きく口をあけたつもりだったけれど、それでも歯が当たりそうになるのを感じて一度顔を引いた。 「……ごめん、無駄に大きくて」 「謝る必要はないのよ」 口に含まず舌先と指で刺激を与えながらジロウさんの反応を伺った。 「鷹野さん……僕にそこまでしなくていいよ。僕と鷹野さんは不釣合いだってわかってるつもりだよ」 「ジロウさん?」 ジロウさんの言葉に自虐的なものが滲んでいた。そして、それがジロウさんの発症でもあったのだろう。ジロウさんの疑心暗鬼が向かうのがどこなのか。それは他者とは限らないのだ。 自殺したおじいちゃんがそうだった。痴呆で衰える脳に恐怖し、私を傷付ける前に私の前から去っていったのだ。 「ジロウさんを選んだのは、私なの。わかる?」 「……鷹野さんには研究がある。邪魔はしたくない」 ジロウさんの言葉を遠くに聞きながら、私は今罰を受けている。そんな気がした。 「ごめん、鷹野さん。僕……君の事を愛してないわけじゃないんだ」 「わかってるわ」 「どうしたのかな、今夜は。なんだか気味が悪いよ」 「恐いの?ジロウさん」 ジロウさんは俯いてなにも言わなかった。のしかかり、抱きしめると大きな体が震えていた。キスをする。手を添えたジロウさんの頬や喉にかなりの熱を感じた。発症している。発症しているのに、この人は困ったように微笑んでいた。 私の一番好きな笑顔を浮かべて、私の腕の中にいた。 どうして良いのかわからずにいると、ジロウさんの腕が背中に回り腰をなで始めた。そしてお尻から太股へと手がのびてゆく。私は何も言わずジロウさんにしがみついた。 エンジンの切られた車内はせまくて暑苦しい。汗ばんで肌にまとわりつく服を強引に脱がされると痛みが肌を走った。 下着ごとパンツを下ろされ抱きかかえられる。 「鷹野……さん」 誰を相手にしているのかわからないような表情なのに、ジロウさんは私の名前を呼んでいた。遠慮のなく太い指が私の中に入り込む。嫌悪感はないけれど痛みに体が硬くなるのを感じた。 普段なら、普段のジロウさんならこれだけで私からそっと身を引いてくれていた。 奥に何があるのか探るように太い指が入り込んでゆく。最初は引きつれる痛みがあった。一度受け入れると私からあふれたものが潤滑剤になり、増やされる指を受け入れていく。 キスもない、言葉もない、ただ、なすがままにされるしかない行為に私はジロウさんにしがみつく。今までのジロウさんとの事がどれほどまで大事にされていたかを思い知らされていた。まどろっこしいと思う事も、面倒だと思う事もあったのに、今はそれが懐かしかった。 乱暴な指でしかないのに。引きぬかれるのを察すると私の腰が揺れて指を引き止めようと下腹部に力が入ってゆく。今の状況はずっと願っていた事なのだ。ジロウさんが体だけを目当ての男なら、となんども思っていた。 なんども、なんども願っていたはずなのに。 ……こんな時にそうなるなんて。 「ごめん、大丈夫かい……鷹野さん」 ジロウさんの声がした。顔を上げてジロウさんの表情を見る。視線が定まっていない様子に現実の私じゃなく、ジロウさんの思い出の私と話しているのが見て取れた。 「……痛いわ」 「鷹野さん……ごめんっ……ごめんっ」 皮肉っぽくささやいてもジロウさんの腕は私の腰を抱え込んだ。そして自分のものを私にあてがい強引に引寄せてゆく。熱さと痛みが内股を押し上げていた。私の体はそれなりに受け入れる準備ができているはずだった。それでも引き裂かれるような痛みを覚えながら強引にジロウさんが入りんで来る。 ジロウさんにとっては欲望を素直にぶつけただけなのに辛くて仕方がない。 「鷹野さん、キツイ……力を抜いて」 私は何も言えずに首を横に振る。痛みに声も出なかった。頬を伝う涙で初めて自分が泣いている事に気がつく。酷い事をされているわけじゃない。ジロウさんの配慮が普段より薄いだけだ。 それだけのことなのに私の体は拒絶するように軋んで、下肢に痛みを響かせていた。 「ごめんっ……」 「ジロウさん……ダメ、ジロウさん」 喉をかきむしっているジロウさんの手を取って指を絡めた。指を絡め合う様に手を握りながらキスをする。唇を軽く開くとジロウさんの舌が入って来た。腰を自分から動かして少しでも楽な体勢を探す。けれど、車内でできる体勢は限られていて痛みは決して楽にはならなかった。そのままジロウさんに動かれ、私は内蔵をかきまわされている気分だった。 「は……、あっ……ああっ、や……、ジロウさんっ!」 叫んでも止まらない動きと、痛いほど握り締められる手に、ジロウさんが普段とは違う事を体に刻み込まれていく。叫んでも、泣きわめいても動きは止まらない。むしろ、奥へ奥へと楔を打ち込まれるように痛みが頭へとかけぬけていた。 弾かれるように目を開くと、胸倉をつかまれて頬をはられた後だった。タバコの匂いで小此木だと悟る。若干乱れていたものの身なりは整えられていた。私はあのまま気を失っていたらしい。 「ずいぶん派手に可愛がられておられましたなぁ」 「……見てたの」 「時間になっても待合わせ場所に来られないと、あちらから連絡入ったもんで」 「ジロウさんは?」 「部下と遊んでますんね。……角材拾って追いかけてたから、富竹のヤツかなりキテやがんなぁ……」 「私を守ろうと必死なのね、きっと」 小此木の視線を感じたけれど私は視線をあわせなかった。 「富竹の所に行きたいなら、送ってやるぞ」 私はその言葉に小此木の頬を叩いた。叩いた手の平が痛むのを感じ、どれほど強い力で叩いたのかを思い知らされる。小此木は唇のはしを切ったようだったけれど、血をぬぐいもせず薄く笑っていた。 「それでは三佐、後の事はよろしくたのんますん」 怪しい雛見沢弁でそう言った後、白々しく敬礼すると小此木は私の前から消えた。私はハンドルを握ってエンジンをかける。車を走らせると途中で道端に倒れ込んでいるジロウさんを見つけた。 私はアクセルを踏みこんで遅れた時間を取り戻そうと目的地に急ぐ。 もう、後戻りはできなかった。